横浜DeNAの佐野恵太外野手(26)が26日、横浜スタジアムで契約更改交渉に臨み、4千万円増の1億1千万円でサインした。入団6年目となる来季へ初の大台を突破し、「実感はあまり湧かないですけど、びっくり。想像つかなかった」と感慨に浸った。
今季は自身初の全試合出場を果たし、打率3割3厘、17本塁打、72打点をマーク。シーズン中盤から4番を譲ったが、中軸として最後まで打線をけん引した。2年目を迎えた主将としての働きぶりも評価された。
ただ本人は「納得がいくとしたら全試合出場だけ。他の成績はどの数字ももっとやれた」と明かし、「今季は悔しい思いをしたので、来季晴らしたい」と優勝を誓った。(金額は推定)
主将就任で急上昇
正真正銘の下克上だ。5年前のドラフト会議でセ・リーグ最後の指名を受けた佐野が、一流の証しである1億円を突破。「ドラフト9位で入って、何とか上へ上へ、という思いでやってきた。すごくうれしい」と破顔した。
主将を務めたこの2年間で急激な上昇カーブを描いた。昨季は首位打者。今季も2年連続の打率3割超えと自身初の全試合出場を果たし、チームをけん引した。「トレーナーさん、一番近くの妻がサポートしてくれた。自分だけの力じゃない」と感謝する。
ベテランの“予言”が現実になった。2018年、年俸1億円で移籍してきた大和に「自分も1億円プレーヤーになれますかね」と尋ねると、「2、3年後になれるよ」と返答されたという。契約更改当日に顔を合わせ「大和さんも喜んでくれた」と笑った。
ただチームは6年ぶりの6位。「最下位のキャプテンは本当に悔しい。来年晴らしたい」と責任感をにじませる。17本塁打、72打点をマークした個人成績に関しても「もっと上げられた」と向上心は尽きない。
子どもたちが憧れるスター選手の仲間入りを果たしたが、描く理想像はもっと上にある。「もちろん優勝が目標。僕自身も日本一のバッターになりたい」。今オフも例年以上に研さんを重ねる。
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