まだ終わるわけにはいかない―。
20日の「DOCK」での練習でシート打撃の投手を務めたのは、今季限りで戦力外通告を受けた飯塚悟史投手(25)だった。
188センチの大型右腕は、ゆったりとした投球フォームから打者に投げ込んでいた。
7年目の今シーズンもけがに苦しみ、8月には右肘のクリーニング手術を受けた。5試合に登板した2019年シーズンを最後に1軍のマウンドから遠ざかっており、来季の契約は微妙なところだと重々理解はしていた。
球団から来シーズンの契約を結ばないと告げられると、「現役続行か、引退か」。一度は揺れ動いたという。
それでも、ここまで支えてくれた関係者やシーズン中に誕生した愛息のため、トライアウトを受けることを決断。12日、自身のツイッターやインスタグラムで「12月8日トライアウト受けます」と投稿した。
「いろんな方から体が動く限り続けた方が良いと言われたし、やっぱり子どもが生まれてプレーしているところを見せたい」。秘めた闘志でハマスタを沸かせた男は、覚悟のマウンドへと向かう。=22日(剛)
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