胸を張れるような輝かしい実績を残してきたわけではなかった。
それでも、練習に取り組む姿勢やここぞの場面でチームを助け、仲間や首脳陣からの信頼を勝ち得てきた。
そんな2人のバイプレーヤーが今季限りでユニホームを脱ぐ決断を下した。14年目の中井大介内野手(31)=写真上=と武藤祐太投手(32)=写真下=が横浜スタジアムでの引退セレモニーでファンに別れを告げた。
20日の引退試合で右前打を放ち、通算228安打の中井は「どんな時も一番の味方でいてくれた妻、自慢のパパでいたくて、日々エネルギーをくれた息子、2人の存在が心強く、厳しいプロ野球の世界で頑張ることができました」と頭を下げた。23日に通算198試合目となるラスト登板を果たした武藤も「自分なりに必死でやってきた。満員のナゴヤドーム、横浜スタジアムで投げられたことは一生の宝物」と感謝の言葉は尽きない。
2020年にNPBが発表したプロ野球選手の平均在籍年数は7・7年、平均年齢は28・1歳。年々短くなる傾向がある中で、最後までプロ野球人生を全うした。第二の人生での活躍を心から願う。=20、23日、横浜
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