横浜DeNAの春季キャンプ第2クールが6日に始まり、三浦監督ら一部の首脳陣が沖縄・嘉手納野球場で行われている2軍を視察した。2年目の森がフリー打撃で快打を飛ばし、山崎はブルペンで初めて捕手を座らせて直球のほか複数の変化球を投げた。
三浦監督はリハビリ中の今永や東の状態を確認し、「焦る必要はない。段階を経て状態を上げてほしい」と直接伝えたという。(晴れ、気温23度)
トップクラスの逸材
2球、3球とファンブルした森が、悔しそうにグラブに視線を落とすと、ナインからやじが飛んだ。「おい、グラブのせいか」
2年目の2軍・嘉手納キャンプは遊撃手として基本動作を徹底しながら、細かな戦術を体に染み込ませる日々を過ごす。
内野ノックやサインプレーの練習では、すぐ後方に仁志2軍監督が立つ。一つ一つのプレーに身ぶり手ぶりで指導する様は“英才教育”そのものだ。
「ポジションや彼のプレースタイルからして、覚えなければいけないことが多くあるから」。4年連続で二塁手のゴールデングラブ賞を受賞した名手は自分のグラブを貸すことも。「いろんな人のものに触れて気付くことはある。道具だって冒険してもいい」と意図を明かす。
森は昨季10月に1軍デビューを果たし初打席初安打。8試合で打率2割5分をマークした逸材に、仁志監督もほれ込む。「同じ年代で見れば12球団でもトップクラス」。しかし周囲の大きな期待とは一線を画す。「面白みがあるし今でも1軍に上がろうと思えばできるかもしれない。でも彼に求めているのはレギュラーで出続けられるレベル」とじっくり育てる方針だ。
6日に視察した三浦監督も「1軍で何が足りないかを感じてキャンプで取り組んでいる。課題はいっぱいあるが一歩ずつ成長してくれたら」と見守る。
本人が描く理想像もハイレベルで明快だ。「1番打者で首位打者を狙えて盗塁できる選手」。吸収力のある19歳は、失敗を重ねて成長を続ける。
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