今季から横浜DeNAの2軍監督に就任した仁志敏久氏(49)が14日、オンラインで取材に応じ、「ファームではあるが、勝つことに対してこだわりを持ってほしい。勝つための方法、知恵を絞る、工夫をすることを続けてほしい」と呼び掛けた。球界きっての理論派は古巣で選手育成へ歩みだす。
辛口の仁志節が早速垣間見えた。終盤まで優勝争いを演じるも2位に終わった昨季のイースタン・リーグに触れ、「残念でしたで毎年終わっていたら何も得られない。そこで争って勝てるかどうか、当然1軍に上がっても問題になってくる」と指摘。若手には1軍レギュラーを目指す気概を一層促すつもりだ。
現役時代は常に勝利を求められる巨人でもまれたことが、厳しさにつながっている。しかし、2007年の横浜ベイスターズ(当時)移籍後、チームは毎年Bクラスと低迷した。「最下位で得るものはない」と断じたあの頃の口ぶりと重なる。
09年に退団し、10年に現役を退いた。その後は野球解説者や日本代表・小学生チームの監督、日本代表コーチなどを歴任。その指導力を買われ、他球団からのオファーもあったという。
12年ぶりに復帰したチームは親会社が代わり、新たな2軍施設も誕生した。「まだまだこれからつくられていく過程だと感じている。1軍は12球団でトップクラスの良い選手がそろっており、2軍にも光る選手を抱えている。それをいかに発揮するか。チームとして、アスリートとして、超一流を目指す。目的意識を持つことが重要」とも説いた。
この日はオンラインで行われたイースタン・リーグの会議に出席。巨人の阿部2軍監督や西武の松井2軍監督ら同年代の顔が並んだ。仁志2軍監督は「同じ若い選手を預かっている立場。球団を超えて、いろんな情報を共有しながら、お互いに活用できるものは活用すべき」と野球界全体の発展にも目を向けた。
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