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アメリカの自己主張力をはぐくむ教育法 子どもに選ばせる・その選択を否定しない

2020年10月14日 18:30 AERA

 欧米社会では自己主張が大切だ、とよく言われます。アメリカに暮らしている身としても、しみじみそう感じます。アメリカ人は自己主張が強い。自分が何者か、どんな考えをする人間なのか、お互い開示して理解を深めていくのがこちらのコミュニケーションのスタイルです。ただ、日本で生まれ育った日本人としては「自己主張が大切だと言われましても、主張したい自己がないんですけど」と思うこともあります。

 日本で大切にされているのは、伝統や決まりを守る姿勢、穏便さ、協調性など。だから日本人は比較的、「一般的に正しいとされる考え」や「厄介事を起こさないような方法」、「みんなに当てはまるであろう意見」を察し、そこに個人の意見を寄せて一体化させるのが得意です。でもそれをずっと続けていると、自己と他者の境目が溶けて見えなくなってしまう気がします。

 対してアメリカ人は、給与の額からランチに食べるサンドイッチの中身まで、確固たる自論を持っています。納得いくまで上司に給与額の交渉をし、サンドイッチ屋さんではパンのトースト方法、はさむ具、ドレッシングの種類を事細かにオーダーしている様子を見ると、そこまで労力をかける姿勢、何より万事に渡って自らの意思が存在していることに驚いてしまいます。典型的日本人としては「そんなことまで自分で決め(られ)るの?」という気持ちですが、アメリカ人に言わせると「自分のことなのに自分で決め(られ)ないっておかしいでしょ?」だそうです。

 アメリカ人がここまで自己主張に秀でているのは、教育に秘密がある気がします。たとえば、こんなことがありました。我が家の4歳の娘が通うピアノ教室でのこと。教本に「CDE(ドレミ)の3つのキーを使って、曲を作ってみましょう」という課題があったのですが、娘はなぜか憮然として指を動かそうとしません。聞けば、「CDE(ドレミ)だけじゃなくて、ABCDE(ラシドレミ)の5つを使いたい」と主張するのです。

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■達成感で輝く娘の顔


「決まりなんだから、言われたとおりにしなさい」と、私なら注意していたでしょう。しかし先生は、こう言いました。「そうなんだ、やる気があるのね。じゃあちょっと難しいかもしれないけど、5つ使って曲を作ってみようか」

 曲は、最後の音だけC(ド)に指定されていました。最後がドだと、それまでがはちゃめちゃでもなんとなくハ長調の曲に聞こえる気がしないでもありません。しかし娘は、またも無茶な主張をしました。「C(ド)じゃなくて、A(ラ)で終わらせたい」と言うのです。

 思わず「ワガママばかり言ってないで、言われたとおりにしなさい」との言葉が喉を出かけました。だって、ピアノ初心者の4歳児に深遠な考えがあってそう主張しているとは思えません。曲の成り立ちを教えるためにも、教本どおりにしたほうがいいに決まっている。私はそう思ったのですが、先生はこう言いました。「実は私もAのほうがいいかなと思ったんだ。じゃあ書き換えてみようか」。そして、教本に書かれたCの字を消し、Aにしてくれました。

 娘は大満足で自作の曲を弾きました。ドから始まってラで終わるメロディは、親の耳にはとても曲には聞こえない5音の羅列でしたが、娘の顔は達成感で輝いていました。

 そもそも教本には、「自分で曲を作ってみよう」という課題がひんぱんに登場します。ピアノを始めたばかりの初心者なんだから決められた音を決められたように覚えてなぞるほうが上達が早いんじゃないか、私が日本でピアノ教室に通っていたときはそうやって練習したぞ、なんて思ってしまうのですが、少なくとも初心者対象の場合、アメリカ流の練習法は指示遂行・反復練習・暗記とは対極にあるようです。

 学校の授業でも同じです。バーチャル学習用の宿題を見ると、「自分で考えてみよう」「自分で作ってみよう」という方向性の問題が多いことに驚かされます。「アルファベットのAから始まるものは何か考えてみよう」「おうちの中でくりかえしの柄になっているものを探してみよう」「〇△□の形を使って顔を作ってみよう」など。決まった答えがない分、採点や指導の労力がかかりますが、娘は実に楽しそうに課題をこなしています。

■学校の給食でも毎日飲み物が選べる!


 学校の給食は、毎日飲み物が選べるようになっています。水、牛乳、チョコレート牛乳、オレンジジュースの4種類から選ぶそうで、それを知ったときは「そんなん4歳の子どもに任せたらチョコかジュース三昧になるに決まってるやろ!」と憤慨したのですが、どうやら娘の話では、水や牛乳を選ぶ日もあるそうなのです。選択肢があり、自分にその選択が任されると、案外子どもって賢明な判断をすることができるものなんだな──と考え込んでしまいました。

 娘の友だちと会うときも、親が「そろそろ遊びは止めておやつにするよ。クラッカーとバナナ、どっちにする?」などと子どもに選ばせる場面をよく目にします。それはスムーズに物事を運ばせるための戦略なのかもしれませんが(どっち?と訊くことで、子どもが「まだ遊びたい~」「アイスクリームが食べたい~」と駄々をこねる確率は低くなります)、些細な物事でも選択肢を与えてその選択を肯定することで、子どもの自己を確立させ、自己主張力を高める側面もあるように見えます。

 ということで、私はアメリカの教育法を「日々子どもに選択させ、その選択を否定しないことによって子どもの自己主張力を高めている」と見ているのですが、その自説をアメリカ人の夫に披露したところ、一刀両断されました。「アメリカ人はそんなことまで考えていないよ。単に、楽しく学ばせることに重きを置いているだけだ」

 それから話は、アメリカの教育がいかに「楽しさ」を重視しているか、そのメリットとデメリットについての、夫の独演会となりました。私はしみじみと思いました。成り立ちはどうあれ、アメリカ人ってほんとに自己主張が強いよな、と。日本人的穏便さで聞き役に回っていると、あっという間に会話の主導権を奪われてしまいます。

※AERAオンライン限定記事

◯大井美紗子
おおい・みさこ/アメリカ在住ライター。1986年長野県生まれ。海外書き人クラブ会員。大阪大学文学部卒業後、出版社で育児書の編集者を務める。渡米を機に独立し、日経DUALやサライ.jp、ジュニアエラなどでアメリカの生活文化に関する記事を執筆している。2016年に第1子を日本で、19年に第2子をアメリカで出産。ツイッター:@misakohi

【相手の姿が見えなくなるまで見送る日本人 アメリカ式の解散なら人生100日は節約?】

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稲垣えみ子「相棒のちゃぶ台の修繕期間中に、ちゃぶ台なしの生活をふと考えてみた」

2020年10月14日 18:30 AERA

 元朝日新聞記者でアフロヘア-がトレードマークの稲垣えみ子さんが「AERA」で連載する「アフロ画報」をお届けします。50歳を過ぎ、思い切って早期退職。新たな生活へと飛び出した日々に起こる出来事から、人とのふれあい、思い出などをつづります。

【稲垣えみ子「共助とは『助けたつもりが助けられていること』なのかもしれない」】

*  *  *
 社会人になり一人暮らしを始めて30年以上になるが、案外物持ちの良いタイプらしく、ほぼ30年間つき合っている家具やら道具やらが幾つかある。

 その一つが、折りたたみ式の木のちゃぶ台だ。

 駆け出しの頃勤務していた京都の中古家具屋で手に入れた、おそらくは昭和初期のもので、確か4千円だった。以来、健やかなる時も病める時もともに過ごした配偶者レベルの相棒である。だが寄る年波には勝てず、天板は三つに割れ、足を支えていた釘も緩み、ついに崩壊寸前に。さりとてここまで共に生きてきたものを捨てるなど考えただけで頭にドナドナが……。なので案外必死になり、このような低級家具を修理してくれる有り難いお店を探し出した。

 ハゲた天板の塗り直しもお願いしたところ、かなりの大修理となり提示された修理代は2万円。迷わずお願いする。4千円のちゃぶ台を2万円で直すとはこれいかになどとは露ほども思わず。配偶者が瀕死の病で手術するとなればごちゃごちゃ言うてる場合ではない。

 というわけで入院半月と相成りまして、その間我が家から机が消えた。仕方なく、小さなお盆が食卓代わり。まーこれが小さすぎて何も乗りゃしねえ。茶碗一杯の飯、小さな椀に味噌汁、小皿の漬物で満員。味噌汁をでかくしたり、奴を添えたりもできぬ。修行のごとき食生活である。


 ところがですね、これで案外満腹なのであった。ずっと「味噌汁・大」さえあれば十分と思っていたが「小」でも全くいけたのだ。それに、ちゃぶ台がないと部屋が広いったらなかった。これまで「会社を辞めて小さな家に引っ越して……」などと自慢げに語っておったが、小さいどころか宇宙のごとく広い。意味なくデンぐり返しなどしてみる。身にあまる広さである。

 ふと思う。いずれは最愛のちゃぶ台も卒業し、もっと小さな部屋で、お盆だけで生きていく日が来るのやもしれぬ。もっともっと身軽になって、その挙句に死んでいく。まるで猫の如く。それは究極の理想である。

稲垣えみ子(いながき・えみこ)/1965年生まれ。元朝日新聞記者。超節電生活。近著2冊『アフロえみ子の四季の食卓』(マガジンハウス)、『人生はどこでもドア リヨンの14日間』(東洋経済新報社)を刊行

※AERA 2020年10月12日号

【稲垣えみ子「ご近所ホテル泊、我が家で感じる自然の涼に改めて感動した」】

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パンプスよりもブーツを選べ 足の形の変形を防ぐために「習慣化したい足ケア」

2020年10月14日 18:30 AERA

 足の形が変形しているのに、自覚していない人が多いという。足の形が悪いと歩き方が悪くなり、足だけでなく体全体に負担がかかる。あなたの足の形は大丈夫だろうか。AERA 2020年10月12日号は、「足ケア」の方法を専門家に聞いた。

【ダラダラ「1万歩」は「何もしない」人と大差なし!? 筋力・持久力アップに効くのは「速歩き」】

*  *  *
 歩き方の見直しで注目したいのは、「足の形」だ。アシックススポーツ工学研究所主席研究員の市川将さんによると、足の形と歩き方には「鶏と卵」のような関係があるという。

「足の形が悪いと歩き方が悪くなり、歩き方が悪いと足の形も悪くなります。私たちは足で体を支えて、立ち、歩いている。例えば外反母趾(がいはんぼし)が進行している人は、『かかとで着地して親指の付け根で蹴る』動作がうまくできず、ペタペタ歩きになる傾向にあります」(市川さん)

 足裏にはかかと、母趾球(ぼしきゅう)、小趾球(しょうしきゅう)の三つの支点があり、それぞれを結んで三つのアーチを作っている。このアーチは着地の際のクッションになり、蹴り出すときはバネになる。

 アシックスでは100万人以上の足形のデータを収集しているが、歩き方同様、足形も50歳を境に変形が見られたという。

「50歳以降の変化で特徴的なのは、足の幅が広くなること。長年体重をかけ続けることで横のアーチがつぶれ、幅広になっていくのだと考えられます」

 日本で唯一の「足の総合病院」である下北沢病院の菊池守院長(45)は、足は消耗品であり、日常的にケアすることが不可欠だと指摘する。

「足が変形していることに気が付いていない患者さんが非常に多い。足のアーチがつぶれた状態では足をうまく蹴り出すことができず、足首や膝などに負担がかかります。早い段階からケアに取り組むことが大事です」(菊池院長)

 菊池院長が最近特に気になるというのは、足指の付け根を曲げられない人が増えていること。試しに足で握りこぶしを作ってみてほしい。第一関節は曲げられても、付け根まで曲げられなかったら、足の筋肉が衰えている証拠だ。

 そこで菊池院長がすすめるのが、タオルを指でつかむタオルギャザー。足裏や足指、足のアーチをつくる筋肉を鍛える効果があるという。足のアーチがきれいに保たれていれば、体重は理想的に分散され、足に無理な負担をかけずに歩くことができる。


 正しい歩行ができているかどうかは、靴底のすり減りでも確認できる。

 理想的な歩き方ができていれば、かかとのやや外側とつま先のやや内側がすり減っているはず。かかとの内側が大きくすり減っている場合は、重心が内側に傾いている可能性がある。左右非対称の場合も、足のアーチの崩れが考えられる。

「靴の裏のすり減り具合は年齢によっても異なります。高齢者は足全体でペタンと歩くため、かかとが減りません。また、若くてもヒールをはいてペタペタ歩きがクセになっている人は、かかとがすり減らない傾向にあります」(同)


 どんな靴を履くのかも重要だ。やはり、ハイヒールやパンプスなどは、足への負担が大きいという。

「不安定な靴を履くと、足を筋肉で支えなければならず疲れやすい。特にハイヒールの場合は体重が足先にかかってしまう。人さし指の下に縦向きのタコができるし、外反母趾になる可能性もあります」(同)

 最近はスニーカー通勤も受け入れられるようになってきたが、ハイヒールやパンプスを履かなければならないこともあるだろう。その場合は、できればヒールが4センチ以下で、足首や甲が固定できるものを選ぶとよいという。<ブーツ→ブーティー→ストラップ付きのパンプス→パンプス>の順に、足にかかる負担は増す。気楽そうに感じる大きめのサンダルなども足が固定されず、意外に負担がかかるというから要注意だ。

「負荷のかかる靴を履いた日は、足をケアすることが大切です。風呂上がりに10分程度、ふくらはぎをもみ、足指を曲げて伸ばし、足指の間を広げる習慣をつけてください」(同)

(ライター・井上有紀子)

※AERA 2020年10月12日号より抜粋

【お尻の筋肉を使っていますか? ストレッチと歩幅見直しで歩き方を改善】

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ローソン社長・竹増貞信「からあげクンが宇宙食に! フリーズドライ製法で旨みを詰め込みました」

2020年10月14日 18:30 AERA

「コンビニ百里の道をゆく」は、51歳のローソン社長、竹増貞信さんの連載です。経営者のあり方やコンビニの今後について模索する日々をつづります。

【コロナ太りにチンするだけのお手軽ダイエット冷凍弁当を食べ比べ】

*  *  *
 生まれ育った大阪府北摂地域にローソン1号店があったこともあり、幼いころから私にとってコンビニといえばローソン。特に「からあげクン」は学生の頃から食べているので、とても思い入れがあります。

 からあげクンは今年で発売から34年目、累計販売数は34億食を突破する、大ロングセラー商品です。からあげクンを食べた少年少女が子育て世代となり、世代を超えて食べて頂いているという声も聞こえてきます。実際、メイン購買者は30、40代女性で、お子様向けに購入される方が多いと分析しています。

 今や幅広い世代の方にご支持頂いていますが、今回、国際宇宙ステーションで野口聡一宇宙飛行士に、「宇宙日本食」として、スペースからあげクンを実食していただくことになりました。野口宇宙飛行士は米宇宙企業スペースX開発のクルードラゴンに搭乗される予定です。ついに、からあげクンが地球を飛び出し、宇宙進出を果たします。感慨深いです。

 宇宙でも日本の味を楽しんでいただきたいと、フリーズドライにして、味をぎゅっと詰め込みました。原料はもちろん国産鶏肉です。ビールに合いそうな味と言えば、イメージしていただけるかもしれません。

 食べた時に、スペースからあげクンの細かい粒子が機械の隙間に入り込むと危険なので、通常の半分程度のサイズにしました。密閉したパッケージを何度も作り直すなど試行錯誤。2017年2月に社内に宇宙プロジェクトが発足してから約3年半、ようやく実現にこぎ着けました。

 いつか宇宙人にからあげクンを食べてもらえるかもしれない、なんてSFチックなことに想像を膨らませながら、これからも美味しさとワクワクを詰め込んだ商品開発をしたいと考えています。

竹増貞信(たけます・さだのぶ)/1969年、大阪府生まれ。大阪大学経済学部卒業後、三菱商事に入社。2014年にローソン副社長に就任。16年6月から代表取締役社長

※AERA 2020年10月19日号

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【沖昌之】階段を転げ落ちる猫 ハチワレさんは七転び八起き!

2020年10月12日 19:00 AERA/撮影・沖昌之

 主に外猫を撮影し、猫の自然な姿をとらえた写真が人気の猫写真家・沖昌之さん。「今週の猫しゃあしゃあ」では、そんな沖さんが出会った猫たちを紹介します。今回は「猫だけど『犬神家』の真似します!」をお届けします。

【トランを足で突っぱねるユリア 仲良し2匹のプロレス終わりの合図】

*  *  *
 このハチワレさんは、ゴロンゴロンするのが大好き。以前、テンションが上がりすぎたのか、ゴロンゴロンしながら、この階段を転がり落ちたのを見たんです。それで今回も同じ状況になるかなと思い、カメラを構えて待ちました。そうしたら案の定……(笑)。『犬神家の一族』の佐清(スケキヨ)さんのような瞬間が撮れて、笑ってしまいました。でも、すぐにたくさん撫でて、ご機嫌取りましたよ。

【野球場でドヤ顔の黒猫 ここは俺様のテリトリーだニャ】

<沖昌之>
猫写真家。主に外猫を撮影し、猫の自然な姿をとらえた写真が人気。写真集に『必死すぎるネコ』『明日はきっとうまくいく』など。インスタは@okirakuoki

※AERA 2020年10月12日号

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小説家・古市憲寿の魅力は普段とのギャップにあり? 「今だからこそやさしい話を書きたい」

2020年10月12日 18:00 AERA

 AERAで連載中の「この人この本」では、いま読んでおくべき一冊を取り上げ、そこに込めた思いや舞台裏を著者にインタビュー。

 社会学者・古市憲寿さんによる小説『アスク・ミー・ホワイ』が刊行された。ドラッグやセクシュアリティーの問題も織り込まれた、純度の高いラブストーリーだ。著者の古市さんに、同著に込めた思いを聞いた。

【有働アナに対してムキになって…「菅首相」の“野心”が見えた瞬間 池上彰と佐藤優が語る】

*  *  *
 年甲斐もなく、ドキドキさせられてしまった。社会学者にして2度の芥川賞候補に挙がった古市憲寿さん(35)の新作は、かなり純度の高い情熱的なラブストーリーだ。今年4月からツイッターで発表してきたものをまとめた。

「コロナの流行で本屋にも行きにくいなか、読んでもらえる手段はなにか、と考えました。反応がダイレクトに来るおもしろさもありましたね」

 執筆の動機は2018年、友人を訪ねてアムステルダムを旅したことだ。世界中からユニークな若者が集まる街を舞台にしたいと構想を練った。

 物語の主人公はアムステルダムで冴えない日々を送る青年ヤマト。ある日、彼は日本から来た“港くん”に出会う。彼は薬物使用疑惑とセクシュアリティーにまつわる報道で引退した俳優だった。現実の人物をリアルに想起させるが、

「特定のモデルがいるというよりも、表舞台から消えざるを得なかった人たちが、今も幸せだといいなと思いながら書きました。ただモデルについてあれこれ言ってもらえるのは嬉しいです。読者が『誰か』を思い出してくれたということなので」

 実在のブランド名や人物名など固有名詞を意図的に盛り込み“いま”を描く。自身がメディアで見せるクールなキャラクターと、小説におけるギャップも作家・古市憲寿の魅力の一つだ。

「あまりエモーションでは書いてないんです。冷静に客観的に『この2人が出会ったら、こうなるだろうな』という感じ。それより頭を使うのはテーマです。今回はドラッグやセクシュアリティーの問題。ドラッグは絶対に悪なのか? 同性愛と異性愛は完璧に分けられるものなのか? その間にあるグラデーションをどう物語に落とし込むかに苦心します」

 性別を超えて港くんという“個”に引かれていくヤマトの行動は多様化する現代の性を鮮明に映し出している。『平成くん、さようなら』では安楽死問題を扱った。社会学者の目は時代の空気を的確に捉え、常に少し先の未来を見据える。

「答えの出しにくい問題などテーマによって論文よりも物語のほうが伝わりやすいと思うものを小説にしています。それに学者の視点は長期的には大事だけれど『いま、その言葉が誰かを救うか』を考えると心許ない。この時代にいま自分に何ができるのかと考えたとき、やさしい話を書きたいと思ったんです。コロナがなければ、結末も違ったかもしれません」

(フリーランス記者・中村千晶)

※AERA 2020年10月12日号

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津波リスク「計算して大騒ぎするのを避ける」とのメモも 原発事故で国が隠し続けた真実

2020年10月12日 18:00 AERA

 東京電力福島第一原発の事故について、9月30日、仙台高裁は「国にも責任がある」とする判決を出した。東電に津波対策をとらせる立場にあった、経済産業省の旧原子力安全・保安院が全くその役割を果たしていなかったことなど、国の責任を示す事実が次々に明らかになったためだ。AERA 2020年10月12日号では、国が隠し続けた原発事故の真実に迫った。

【核のごみ最終処分場で渦中の寿都町長が激白 「4、5年先を考えたら、今から手を打たねば」 】

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 隠していたのは保安院だけではない。政府事故調査委員会も、重要な事実を知りながら、報告書に書いていないことがある。内閣府が今年7月に開示した文書から、事故調による国の責任隠しも見えてきた。

 保安院は事故1年前の10年4月に、傘下の旧独立行政法人原子力安全基盤機構(JNES)に指示して、東北電力女川原発の津波想定が妥当か確かめさせた。そのおよそ半年前の09年9月、保安院は東電から、869年の貞観津波が再来すれば福島第一の敷地に津波が遡上する可能性があるという報告も受けていた。

■部下に送ったメール

 当然、福島第一でも貞観津波のリスクを精査しなければならない。ところが保安院は「JNESのクロスチェックでは、女川と福島の津波について重点的に実施する予定になっているが、福島の状況に基づきJNESをよくコントロールしたい(無邪気に計算してJNESが大騒ぎすることは避ける)」と東電に話していた(東電作成のメモ)。

 事故調は、女川原発についてJNESが作成した報告書を集めていたことが内閣府の開示でわかった。10年の時点で、保安院やJNESは貞観津波を想定すべき確実なものと判断していたと、事故調は知っていたのだ。

 しかし事故調は、このことを報告書に全く書いていない。

 東電作成のメモにある「福島の状況に基づき」とは、東電が福島第一でプルサーマルを進めようとしていたことを指す。プルトニウムをウランに混ぜて原発で燃やすプルサーマルの実施は、核燃料サイクルを維持するために経産省が推進してきた。

 福島県の佐藤雄平知事(当時)は10年2月、プルサーマル実施の前に、国に耐震安全性の確認を求めた。保安院の森山善範審議官(当時)は同年3月24日、部下にこんなメールを送っている。

「耐震安全性の確認では、貞観の地震による津波評価が最大の不確定要素である旨、院長、次長、黒木(慎一)審議官に話しておきました」「福島は、敷地があまり高くなく、もともと津波に対しては注意が必要な地点だが、貞観の地震は敷地高を大きく超えるおそれがある」「貞観の地震について検討が進んでいる中で、はたして津波に対して評価せずにすむのかは疑問」

■開示請求「3年かかる」

 森山審議官はメールについて検察にこう説明していたことが、19年に明らかになった。

「貞観地震について審議が活発化すれば、10年8月に予定していたプルサーマル実施までに審議が終了せず、プルサーマルを推進する立場の資源エネルギー庁などから非難される可能性がありました」

 仙台高裁は、「喫緊の対策措置を講じなければならなくなる可能性を認識しながら、そうなった場合の影響の大きさを恐れるあまり、そのような試算自体を避け、あるいはそのような試算結果が公になることを避けようとしていたものと認めざるを得ない」と判断した。

 かつて九州大学副学長を務め、事故調の委員だった故・吉岡斉氏は、こう話していた。

「他の政府審議会と同様、事故調は役人主導。事務局が用意した文案にもとづいて検討する」「霞が関官僚に対して甘い傾向がある。政府が設置することの問題点はここに現れた」

「加害者」である国の調査報告では、まだ隠されたままの事実もあるだろう。事故調が集めた文書リストの中から、疑わしい文書約60点の追加開示を7月に請求すると、「開示は3年後になる」と内閣府から通知がきた。「著しく大量である」「担当部局において、請求事案が多数ある」などの理由だった。

 最高裁で決着がつくまで、不利な情報は隠し通すつもりなのだろうか。(ジャーナリスト・添田孝史) 

※AERA 2020年10月12日号より抜粋

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堂本光一が作る新たな“ショー・マスト・ゴー・オン” 「Endless SHOCK」が動き出した

2020年10月12日 18:00 AERA

 2月下旬にコロナ禍で公演中止を余儀なくされた「Endless SHOCK」が、ついに動きだした。9月15日に大阪・梅田芸術劇場で開幕したのは「あれから3年後」を描いた舞台だ。AERA 2020年10月12日号に掲載された記事を紹介する。

【二宮和也「アドバイスを聞くとしたら、あの4人だけ」 メンバーを信頼する理由】

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 堂本光一(41)のライフワークである主演舞台「SHOCK」シリーズ、その記念すべき20周年となる今年の「Endless SHOCK(エンドレス ショック)」帝国劇場公演は2月下旬、コロナ禍により公演途中での中止を余儀なくされた。ダンスにアクロバット、激しい殺陣に客席上空を舞うフライング……SHOCKという作品の醍醐味であるこれらの特性を考えると、公演続行は観客や共演者にとってあまりにも危険と考えた光一の素早い決断からだった。それから半年後の9月15日、SHOCKは大阪・梅田芸術劇場で、新たな構成・演出のスピンオフ舞台「Endless SHOCK ─Eternal─」となって再び動きだした。開幕前日の会見で光一は、キャスト全員が子細な感染症対策ガイドラインを厳守してステージに立つことを強調した。

「まだ油断の出来ない状況の中で、SHOCKで何が出来るのかを考えました。準備してきたものを思い切ってやらせていただきます」(光一)

 俳優陣の発声による飛沫を考慮し、ステージ前のオーケストラピットは空のままに、オケはステージ奥の段上へと移された。開幕してすぐに聴こえてきたのは、コウイチ(光一)、タツヤ(上田竜也)、リカ(梅田彩佳)、オーナー(前田美波里)ら、ブロードウェーのショーカンパニー全員が揃う“SHOCK本編のラストシーン”のメロディーだ。物語はそのラストから3年後、ショーの最中に命を落とし、さまよい続ける魂が果てるまでパフォーマンスを続けたコウイチのことを、仲間たちが回顧する形で展開する。過去の出来事、つまりSHOCK本編のさまざまなシーンが、演出をわずかに変化させて次々と繰り出されていく。主に、コウイチを殺めてしまったタツヤ、コウイチを想い続けるリカ、そしてオーナーが当時と現在(3年後)を行き来しながら、それぞれの思慕や悔恨を語っていく構成が面白い。

 会見で上田は「SHOCK本編の魅力をギュッと詰めて、なおかつ新しい試みをしています。過去の自分と今の自分、その表現の切り替えがすごく難しかった」と振り返り、前田は「今回、自分の役についてたくさんの肉付けが出来た。またいつものSHOCKに戻った時に、もっと役が膨らむのでは。すごい経験をさせていただきました」と自信の笑みを見せた。梅田は、「リカの気持ちを原稿用紙5枚に書いてきて」という光一の悪戯っぽい依頼に対し、本当に詳細な胸の内を綴ったという。

「リカはコウイチさんが亡くなった後、どんな感じで過ごしていたんだろう……と思っていたので、今回の舞台で、あ、こんなふうに思っていたんだなって答え合わせが出来た気がします」(梅田)

 舞台の大きな見どころであるコウイチの“階段落ち”や、怒声飛び交う熾烈な戦闘シーンの実演はなく、舞台前面に下ろされた紗幕や舞台後方のホリゾントにそれらのシーン映像が流された。大階段の上に立つタツヤの目線から見たコウイチの表情など、これまでにない新鮮な光景が映し出されて興味をそそる。荒々しい立ち回りシーンを映すと同時に、ステージでは俳優陣がストップモーションやスローモーションで戦闘イメージを表すなど、緩急を重ねて見せる演出も効いていた。

「大人数がかなりの至近距離で斬り合う戦いのシーンは、やっぱりリスキー。リアルな出来事ではなく誰かの記憶の中という表現なので、映像を使ってリスクを回避しました。ただ一対一での殺陣は、いつも通りのスピードで表現しています」(光一)

 その言葉通り、コウイチとタツヤの対決シーンは、本編に劣らぬ緊迫のぶつかり合いに息をのんだ。太鼓の競演も変わらぬ迫力で興奮をあおる。さらに嬉しい驚きは、当初はやらない予定だったコウイチのフライングの登場だ。客席上空を飛ばなければ可能であることがわかり、真紅のリボンを腕に巻きつけて飛ぶリボンフライング、傘を掲げて回り舞うフライングをステージ上空で披露。やはり“SHOCKといえばフライング”。制限のある中でこれを観客に届けられたことは、カンパニーにとっても大きな喜びに違いない。

 それぞれの楽曲の振り付けはほぼ本編そのままに、キレのあるダンスや艶やかな群舞を堪能。休憩なしの2時間で、本編の見どころをまんべんなく味わい、さらに新たな台詞やシーンも楽しめるという充足感たっぷりのステージに仕上がっていた。この公演を続けるために、光一は「とにかく袖にハケたら、手も、脱いだ衣装もすぐに消毒」「楽屋に行くエレベーターは4人までしか乗れないので、やっと着いた時には休憩が終わる」「外食禁止なので夜ご飯は毎日お弁当」と、裏での努力を笑いを交えて語っていた。SHOCKの根幹にあるテーマは“ショー・マスト・ゴー・オン”。今、光一はこの言葉を新たに解釈し、公演に臨んでいる。

「今大事なのは、どんなに小さいことでも何かがあった場合には、すぐに幕を閉めること。そうしなければ、また幕を開けることが出来なくなってしまうと思う。そういう意味でのショー・マスト・ゴー・オンだと、僕は今、認識しています」(光一)

 一回、一回に座長の覚悟を込め、“永遠なるSHOCK”は千秋楽を目指す。また新たな年のSHOCKへとつなぐために。

(ライター・上野紀子)

※AERA 2020年10月12日号

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看板には「抱いて抱いて抱きまくれ!」 夜の水族館での「性いっぱい展」がパワーアップして帰ってきた

2020年10月12日 18:00 AERA/撮影・高橋有紀

 生き物たちの性を扱う特別展が東京・池袋の水族館で開催中だ。展示方法は独特で、エロスと生殖の境界に挑戦するかのようだ。AERA2020年10月12日号の記事を紹介する。

【小島慶子「生理は個別の健康問題であり社会の課題 リアルに語れる場を増やしていきたい」】

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 暗闇の水槽をライトアップするピンクの光。ネオンカラーで書き込まれたボードが並ぶ。「拘束プレイ」に「コワモテソフトプレイ」、「抱いて抱いて抱きまくれ!」など、なにやらいかがわしい文字が並ぶ。

 東京・池袋のサンシャイン水族館で開催中の「もっと●性いっぱい展」(●はハートマーク)。タイトルもノリノリだが、昨年好評だった「性いっぱい展」をパワーアップしたこちらの展示、いたって真面目な取り組みで、生き物たちの性と繁殖をテーマにした特別展なのだ。

■繁殖は水族館の使命

 水族館といえば通常は海を想起させる青の涼しげな空間だが、この夜間展示中だけはピンクにライトアップされる。なんともムーディーな空間で、ペンギン柄のマスクをつけた丸山克志館長が語る。

「性というテーマは、展示で長年扱いたいと思いながらも、難しいものでした。たくさんの人に興味を持ってもらえるように入り口を広げつつも、おふざけになっちゃいけないし、エロだけでもない。種の保存という水族館の使命を伝えるために、展示や表現、会場の雰囲気の作り方など工夫を重ねました」

 さらに今年はコロナという状況下でもある。人の密集を避けるため、解説は各自がスマホで読めるようにした。また、昨年のウリは「触って楽しむ展示」だったが、いまの状況では不特定多数が接触することは避ける必要がある。手で触れずに生き物の世界を体感できる展示として、アシカやカワウソの“アピール臭”の匂いを嗅ぐ「クンクンの壁」のコーナー、型紙で作られたハート型の小道具の先端を鍵のように使ってトラフザメの生殖器の硬さを確かめる「ツンツンの壁」のコーナーが設置された。

 ところで、海の生き物の性と繁殖に、どんな面白さが潜んでいるのだろうか。飼育スタッフが語るトークイベントで紹介されたのは、こんな例。

 スミレナガハナダイは性転換する魚だ。「雌性先熟」という特徴を持ち、メスからオスに性転換する。小さい間はメスで子を残して、大きくなるとオスに性転換し、ハレム(一雄多雌の集団)を作ってメスを独占するのだという。

 また、軟体動物のアメフラシの場合は、雌雄同体で一つの個体が男性器も女性器も持っている。アメフラシは動きが遅く行動範囲も狭いので、少ない出会いで確実に子孫を残せるように、ということらしい。

「いろいろな性の仕組みがありますが、生き物によって生態や特徴が異なるので、それぞれの生き物が、子孫を残すために一番効率のいい方法を取っているんです」(飼育スタッフ)

■種と性の世界の多様性

 こうしたトークイベントやコンテンツは、会場に足を運べない人でもオンラインで楽しめる。「交尾」「おっぱい」などをトークテーマに、飼育スタッフが真面目な知識を熱く語るトークイベント(1千円)のほか、生き物の貴重な交尾・交接動画が見られる「デジタル袋とじ」(200円)も。

 コロナ禍での開催について、丸山館長がこう話す。

「状況に応じたディスタンスを保つことが必要な今だからこそ、人と生き物が近くにあることを感じたときに、その温かさや生きるためのパワーをより感じることが多くなったのではないでしょうか。種の多様性、性の世界の多様性を改めて感じてもらうことで、今ならではの投げかけができたら」

 性別のあり方から子育ての仕方まで、多様性にあふれる生き物たちの世界。「ダイバーシティー」を声高に叫ぶニンゲン界より、もしかしてずっと進んでる?(編集部・高橋有紀)

【芸能界を夢見た女性が暗殺犯に…金正男氏暗殺事件に迫る映画】

※AERA 2020年10月12日号

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お尻の筋肉を使っていますか? ストレッチと歩幅見直しで歩き方を改善

2020年10月12日 18:00 AERA

 一口に歩き方といっても、腕の振りや姿勢、体重移動など注意点は多い。一度にすべてを正そうとせず、ポイントを押さえていくことが大切だ。正しい歩き方が一度身につけば一生モノ、努力するだけの価値はある。AERA 2020年10月12日号は「歩き方」を特集。

【150日で30キロ減の医療記者が明かす「必ず結果が出るダイエットの考え方」】

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「まずは自分が歩いている動画を撮って、じっくり観察してみてください」

 こう話すのは、『10歳若返る骨盤腸整ウォーキング』の著者でウォーキング講師の山崎美歩呼さんだ(※山崎の「崎」は正しくは「立さき」)。山崎さんの教室では、最初に生徒に自分の歩き姿を動画で見てもらい、歩き方を自覚してもらうことから始めるという。

 というわけで、筆者の歩行中の動画を山崎さんに送って見てもらった。「腕の振りが左右で違う」「猫背になっている」「つま先が上がらず、歩幅が狭い」「体重移動ができていない」などのダメ出しを受ける。あまりの多さに不安になるが、山崎さんによるとほとんどの人が同様の問題を抱えているという。

 しかし、欠点がわかっただけでは、直せる気がしない。そこで山崎さんに、正しい歩行姿勢をつくるストレッチを教えてもらった。

 これらのストレッチを実行して体を整え、同時に歩行時にも姿勢を意識することが大切だという。たとえば、しっかり背筋が伸びれば腕が後ろに振れるようになり、上半身が前のめりになるのを防ぐ。また、かかとで着地してつま先で蹴る動作ができるようになると、ふくらはぎの筋肉がしっかり使えるようになる。すると、血液循環が改善し、基礎代謝向上も期待できるという。

「とくに首、肩甲骨、腰、お尻、もも、ふくらはぎなど、体の後ろ側にある筋肉を意識してください。間違った歩き方を続けるのは、曲がった釘をガンガン打ち続けるようなもの。でも、一度正しい歩き方を身につければ一生モノです」(山崎さん)

 福岡県在住の看護師・田中聖子さん(44)は山崎さんの指導で歩き方を変え、約2カ月で12キロの減量に成功した。もともと猫背で反り腰だったことから、「お尻の筋肉が使えていない」と指摘されたという。

「歩くのにお尻の筋肉が必要だということをその時初めて知りました。かかと着地をして親指の付け根で押し出すことを意識するとお尻の筋肉が使えるようになり、すぐにキュッと引き締まりました」(田中さん)

 次は歩幅。大きな歩幅で歩くことができれば歩行速度が上がり、運動効果も高まる。だが、小さな歩幅でちょこまか歩くクセがついた人が急に変えるのは難しい。

 そこで『やせる3拍子ウォーク』の著書がある山口マユウさんが提案するのが、「3歩目だけ歩幅を広げる」歩き方。

「理想的な歩幅は身長マイナス100センチ、つまり160センチの人なら60センチ程度ですが、その歩幅で歩いている人はほとんどいません。まずは3歩目だけ、いつもより8センチ長い歩幅をとってみてください」(山口さん)

 3歩目の歩幅を広げると、左右交互に広い歩幅がやってくる。「タン・タン・ターン」とリズムに乗れて軽快だ。常に広い歩幅を維持するより、負担感も少ない。

 これを実行して2週間で体重4キロ減を果たしたのが、大阪府の会社経営者・佐藤研さん(46)。常に車移動で、ほとんど歩かない生活を送っていたところ、40歳を過ぎたあたりから体重が増加。身長170センチ、68キロ、へそまわり88.8センチに。健康診断で血圧とコレステロール値が高いと言われたことがきっかけで、山口さんのウォーキング教室に通うようになった。

 2駅分ほど歩くことにし、教わった通りに3歩目だけ歩幅を広げ、かかとで着地して後ろ足のふくらはぎに力を入れ、指で地面を強く蹴るように心がけてみた。結果、わずか2週間で体重は64キロ、へそまわりは83.5センチになり、上が180あった血圧は降圧剤を服用しつつではあるが、120程度に改善した。

「運動嫌いの僕でもできた。半年以上続いた運動は、人生で初めてです」(佐藤さん)

(編集部・藤井直樹)

※AERA 2020年10月12日号より抜粋

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