大町市美麻小中学校の新入生9人に10日、熊鈴が贈られた。校舎が山に囲まれ、周辺で熊が目撃されることがあるため、地元の一般社団法人「地域づくり美麻」と大北猟友会美麻支部が登下校時の安全を願って寄贈。地元で駆除された鹿の皮をベルトに使ったオリジナルの鈴で、受け取った子どもたちは「うれしい」と笑顔を浮かべた。
同法人代表理事の前川浩一さん(62)と同支部の合津富吉さん(73)らが学校を訪れて熊鈴を贈った。前川さんが「鈴があると熊は逃げます。みんな付けてね」と呼びかけると、児童らは「はい」と元気な返事。ベルトの色は事前に希望を聞いたといい、赤色を選んだ根本葵衣(あおい)さん(6)は「ランドセルの色と一緒」と喜んだ。
市内では昨年7~12月に174件の熊の目撃があった。同11月にはキノコ採りをしていた静岡県の男性が襲われてけがをした。合津さんは「子どもたちに被害に遭ってほしくない」と切に願った。
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