木島平村上木島の国道403号沿いにある岩壁に8日、「幻の滝」とも呼ばれる「樽(たる)滝」が姿を現した。中部電力が下流の樽川発電所に続く導水路の土砂などを取り除くために放水することで、年に1回現れる1日限定の滝。勢いよく水しぶきを上げて岩肌を流れ下る壮観な眺めを、写真愛好家らが楽しんだ。
滝の大きさは幅約10メートル、落差約50メートル。地元の「玉滝不動明王」の例祭に合わせ、村や村観光振興局が地域の魅力を発信しようと同社の協力で毎年出現させている。放水は午前8時半に開始。柱状に割れた「柱状節理」の岩肌に、毎秒約0・1トンの水がぶつかって幾筋にも分かれながら流れ落ち、訪れた人がスマートフォンやカメラを向けた。
新潟県十日町市の会社員桜井恭子さん(64)は有休を取って駆け付けた。樽滝を見に毎年訪れているといい「これだけ近くで見られて迫力がある」と堪能していた。
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