中山間地域が天竜川沿いに点在する下伊那郡天龍村で日常的な買い物がしにくいお年寄りを支えようと、村社会福祉協議会が移動販売車「やまびこデリ」の営業を始めた。村集落支援員ら3人が週3日、希望する計30軒ほどを巡る。27日、本格営業を始めた。
軽トラックを改造して冷蔵設備を備え、日用品、冷凍食品や総菜も販売する。村に飛来する渡り鳥ブッポウソウや村名産のていざなす、ユズなどの絵で外観を彩る。
同郡阿南町の公設民営スーパー「なんぐうマート」で荷物を積み、同店と同じ値段で販売する。村には民間移動販売車も訪れるため、山あいの集落も回るなど違いを出す。
ちくわやティッシュを買った同村平岡の木下清子さん(81)は「足腰が悪く買い物に出かけるのが難しい。商品を見ながら買えて安心だ」。村集落支援員の西野明花さん(29)は「買い物に困る人を減らし、運転ができなくても暮らしていける村をつくっていきたい」と話した。
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