辰野町小野の県宝「小野宿問屋」(旧小野家住宅)が7日、今年の公開を始めた。住民有志でつくる小野宿問屋保存会の会員たちが建物について解説し、訪れた観光客らは説明に耳を傾けながら展示された書画などもじっくり観察して楽しんでいた。
同保存会によると、母屋は木造2階建て延べ約440平方メートル。宿場が焼けた1859(安政6)年の大火後に建築され、荷物の振り分けをするなど郵便局のような役割を担っていたという。毎年4~11月に月1回、内部を公開。小野家で使っていた押絵びなや、古い雑誌なども展示した。
この日は特別に、保存会会長の小野征成さん(82)らがいろりに火を入れて出迎え、訪れた人は「かつての暮らしぶりがイメージできる」と喜んだ。塩尻市の自営業、塩野崎隆さん(65)は、古民家としての建築技術の高さに着目。「木の曲線を生かしたまま、よく四角い建物になっている」と感心していた。
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