東筑摩郡麻績村で農業を通じた村おこしに取り組む住民組織「麻績村サポーターOMIMO(オミモ)」などは14日、村内の水田で小型無人機ドローンを使って種もみを直接まく「じかまき」をした。田植えの手間を省く狙いで、初の試み。大型の田植え機が入れない中山間地での導入も探り、耕作放棄地の有効活用につなげたい考えだ。
松本ハイランド農協の麻績支所と、ドローンを使ったサービスを手がける松本市の企業、じかまき用の種もみを製造する東京都の企業が協力。殺虫剤などでコーティングした種もみを、高さ約2メートルの上空からまいた。約3キロ分を2回に分け、まくのにかかった時間は計15分ほど。水田は約11アールで、通常は小型田植え機で1~2時間かかるという。
今回の実証実験で順調に育てば、農林水産省選定の「棚田遺産」に登録されている近くの「市野川棚田」でもじかまきを導入する計画だ。オミモの代表の久保田芳永さん(63)は「(先進技術を活用した)スマート農業の導入で、次世代の後継者の確保と、耕作放棄地の抑制につながればいい」と話している。
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