安曇野市の田淵行男記念館は、山岳写真家や昆虫研究家として活動した田淵行男さん(1905~89年)の写真展「安曇野風景」を開いている。のどかな田園風景や里から望む北アルプスなど昭和中期ごろに撮影された写真22点を紹介している。
田淵さんは鳥取県生まれで、1945(昭和20)年の疎開指令を機に東京から安曇野へ移住。遅咲きの写真家として、北アや安曇野の風景、高山チョウを撮影し、36冊の著書や写真集を発表した。
写真展には、かつて旧豊科町にあったレンゲ田を写した「レンゲ田幻影」(1963年)、2体の道祖神が並ぶ「安曇野早春」(1975年)などが並ぶ。主幹学芸員の沢田龍太郎さん(49)は「山岳写真家として知られる田淵が人里も歩き回っていたことを地元の人たちに知ってほしい」と話している。
6月2日まで。午前9時~午後5時。月曜休館。高校生以上310円、中学生以下と70歳以上の安曇野市民は無料。
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