産官学が連携し、富士見町の福祉に関する課題解決を考える研究会「住み続けられる福祉のまちプロジェクト研究」の最終発表会が富士見町コミュニティプラザで開かれた=写真。10人が1年間の調査や研究の成果を発表。高齢者の移動手段確保や企業の保養所の有効活用などが挙げられた。
プロジェクトは昨年4月に町がトヨタ車体(愛知県刈谷市)、事業構想大学院大(東京都)と協定を締結したことを機に発足。発表会では、地域公共交通の在り方や消防団員のなり手不足といった地域課題やその解決策について、発表者がそれぞれ15分で説明した。
研究員の一人で、町社会福祉協議会(社協)の柳沢宏貴さん(33)は、町のデマンド交通を利用する高齢者に話を聞き「(町内には)近距離の移動手段がないため、高齢者の社会参加の機会が減る」と指摘。解決策としてシニアカー(電動車いす)の共有サービスを提案した。
トヨタ車体の榎本晶教さん(50)は蓼科高原などの諏訪地域に50カ所以上ある企業の保養所を使い、高齢者向けのイベントを企画・実施するサービスを提案。発表後、榎本さんは「役場や社協など違う立場の人たちの物の見方や考え方に触れ、刺激になった。これからも富士見町と関わりたい」と話していた。
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