昨年12月にSpotifyにて再生回数30億回を突破し、歴史的大記録を作ったエド・シーランのヒットソング「Shape of You」。2017年リリースの同曲を巡り「盗作した」と訴えられていた裁判にて、エドが勝訴したことがわかった。
現地時間で4月6日、イギリスの高等法院の裁判官は、「Shape of You」の盗作を巡る裁判にて、「故意にも無意識にも盗作はしていない」という判決を下した。
今回の裁判は、ミュージシャンのサミ・スウィッチと共作者のロス・オドノヒューが、彼らの楽曲「Oh Why」(2015年リリース)から「oh I, oh I, oh I」のフックをエドが盗用し「Shape of You」を作曲したと主張・提訴したことで始まった。
今回、11日の日程に及ぶ審理を経て、エドは勝訴。裁判官は判決の理由について、「一小節のフレーズが類似している」ことを認めつつも、「このような類似は著作権侵害の可能性の始まりに過ぎない」と説明している。
判決を受け、エドはインスタグラム上に動画を投稿。ファンに対し勝訴を報告する中で、「結果には、言うまでもなく満足している」と語ったが、同時に、作詞作曲業界に対し今回の裁判が与える波及効果の可能性を危惧していると話した。
「盗作に関する主張は、昨今ではとても一般的になっている。根拠がなくとも、法廷に持ち込むよりは和解した方が安く済むだろうという考えの下で訴訟が行われ、すでにそうした行為が“文化”になってきている」
「この文化が、作詞作曲業界に深刻なダメージを与えている。ポップミュージックで使える音符には限りがあり、コードもごくわずか。Spotifyで毎日6万曲が新しくリリースされるような場合においては、偶然の一致は必ず発生する」
MTV NEWS