7月4日、アメリカでは独立記念日を迎え、国民は各々の形でこの祝日を祝った。いつもであれば家族や友人を招き盛大なパーティーを開くセレブたちであるが、今年はどうやら祝福すること自体を拒否することに決めたようだ。
その理由は、今年の6月24日に米連邦最高裁判所が、中絶を合衆国憲法が認める権利と位置づけた1973年の「ロー対ウェード判決」を無効とする判断を示したことにある。最高裁が「ロー対ウェード判決」を覆したことで、全米統一のルールがなくなり、中絶の是非は各州に委ねられ、中絶の禁止や制限が行われることとなった。
この最高裁の判断に不満を抱くセレブたちは、独立記念日という機会を利用し、“祝福しない”ことで抗議の意を表したのだ。
「@bitton」のアカウント名でインスタグラムを利用するあるアメリカ人女性は、ピンクの背景に黒い文字で次のように綴った投稿をアップした。
「自立性の欠如により、7月4日(独立記念日)は中止とさせて頂きます。心を込めて、女性より」
この投稿に共感したセレブたちは、同じ画像を自分たちのアカウントでもシェア。その中には、キム・カーダシアンやクリス・ジェンナー、J・スミス=キャメロンらが含まれている。
またケイティ・ペリーは自身のヒット曲「Firework」を引用する形で、「“Baby, you're a firework(君はまさに花火だ)”っていう誉め言葉は10点満点だけど、アメリカの女性が本来のように輝けず権利が認められていない状況には本当にあきれてる」とツイートしている。
“Baby you’re a firework” is a 10 but women in the US have fewer rights than an actual sparkler smh
— KATY PERRY (@katyperry) July 4, 2022
特に大胆な抗議を行ったのは、女優のジェシカ・チャステインだ。ジェシカは、両手で中指を立てるセルフィーをツイッター上に投稿し、キャプションにこう綴った。
「私と、私の生殖器官から言わせてもらう、“独立”記念日おめでとう」
Happy “Independence” Day from me and my reproductive rights. pic.twitter.com/GoIuu4JhAq
— Jessica Chastain (@jes_chastain) July 4, 2022
この他にも、ズーイー・デシャネルやパドマ・ラクシュミ、ジャミーラ・ジャミルにブルックリン・デッカーなど、多くのセレブたちがそれぞれの方法で抗議の意を示している。
MTV NEWS