「仕事から離れる選択をした時は賛否もあって。『どうして結婚か仕事を選ばなくてはいけないのだろう?』という疑問がずっとありました」
「私の今があるのは、間違いなく子供たちの存在のおかげだと思っています」
こう語ったのは女優の広末涼子(41)だ。5月6日に開催された『第14回ベストマザー賞』の授賞式で、出産を機に女優業をセーブした際の苦悩を告白した広末。涙ながらに行ったスピーチは、話題を呼ぶこととなった。
広末は‘03年にデザイナーの男性と結婚し、翌年4月に第一子を出産した。’08年3月に離婚をした後、’10年10月にキャンドルアーティストのCANDLE JUNE(48)と再婚。その後、’11年3月と’15年7月に男児と女児を出産している。
ママ歴18年を誇る彼女の語った「私の今があるのは、間違いなく子供たちの存在のおかげ」という言葉。実際、広末を強くしたのは愛する子供たちの影響が大きいようだ。
「広末さんは‘14年のドラマ『聖女』(NHK総合)の打ち上げで『現場では、全然納得のできる演技が出来なくて、実は家に帰ってから、子供のたちの寝顔を見て泣いていました』といい、『私も母親ですから、涙を見せて彼らに心配をかけるわけにもいきません。泣くのは、彼らが眠っているのを確認した後でした』と涙ながらに語っていました。“母としての強さ”に、会場では胸打たれる人が続出していましたね」(制作関係者)
『FRaU』’16年7月号で20代後半を回想し、悩んでいた日々を明かしている広末。続けて《彼(夫のキャンドル氏)と出会えてなかったら、息子がいなかったら、女優業はもちろんのこと、今こうして自分が存在できていなかったんじゃないかと思う》と“家族の尊さ”を語っている。
そして本誌は’16年11月、都内有名私立小学校で行われた入学試験に次男と手を繋いで向かう広末の姿を目撃している。次男のもう一方の手をつなのはキャンドル氏。愛する家族とのひと時、広末はかつて苦悩していたとは思えないほどの笑顔を見せていた。
■“エイジング上等!”と精神的に脱皮
また母親としての経験を重ねるにつれ、“女優・広末涼子”にも心の変化があったようだ。
「広末さんは独身時代に比べて、主演にこだわらなくなったんです。ママになったことで地に足がつき、脇に徹することの楽しさにも気づいたといいます。その分、ギャラも下がりますが、広末さんにはネームバリューがあるので制作側もぜひ欲しいところ。結果、仕事のオファーが増えることとなりました」(芸能関係者)
近年の広末は’17年の『貴族探偵』(フジテレビ系)や’18年の『僕とシッポと神楽坂』(テレビ朝日系)、’21年の『桜の塔』(テレビ朝日系)や今年3月のスペシャルドラマ『ダマせない男』(日本テレビ系)など話題のドラマにコンスタントに出演。また映画『コンフィデンスマンJP』シリーズなど人気作にも起用されており、現在出演作2作の公開を控えている。
本誌は昨年5月、ドラマ『桜の塔』の現場へと入る広末の姿を目撃している。メタリックなサンダルを履いており、カットソーの背中には蜘蛛があしらわれていた。
公私ともに充実した日々を送る広末。40歳をすぎたことで、さらに“一皮むけた”という。
「女優は年齢を重ねると“劣化した”と言われがちです。そのため以前の広末さんは『加齢のプレッシャーと闘ってまで女優の仕事を続けたくない』と思っていたそうです。
ですが、『ここ数年は年齢を重ねていくことが怖くない。肝が据わったのかも』と笑顔で話すことも。女優は人生経験を演技に活かす仕事ですから、本人も“年輪を重ねること”が楽しくなってきたといいます」(テレビ局関係者)
そんな広末に最大の経験値を与えるのは、やはり我が子だという。
「長男は昨年、海外に留学しました。広末さんは寂しさを感じるがあまり、寝るときもスマホを枕元に置いて息子さんからの連絡を待つことも。また幸せを感じるときは、幼い娘さんと生花店に行って、2人で家に花を飾るときだと話していました。
広末さんにとって、最優先事項は子供たちです。そして『私生活の経験が女優業に活きる』とも語っていました」(知人)
子供たちとの日々を胸に、広末はさらなる飛躍を見せてくれそうだ。