(写真:アフロ)
与野党でのタレント候補の出馬も目立った第26回参議院選挙。俳優や元アイドル、現役YouTuberなど華々しい経歴が並んだが、注目度が高いだけに言動が物議を醸した人物も。激戦の末に当選したものの、政治家としての活躍は期待できるだろうか。
そこで本誌は、「期待できないタレント議員」についてアンケートを行った(7月13日~7月14日)。
当選早々、「期待できないタレント議員」で上位にランクインしてしまったのは……?
第3位となったのは、れいわ新選組の比例代表で初当選したお笑いコンビ・浅草キッドの水道橋博士議員(59)。これまでもTwitterなどで政権批判をしてきたことでも知られており、歯に衣を着せぬ物言いはしばしば賛否を呼んだ。
“れいわ旋風”として期待も寄せられるが、《失言しそう》(20代女性・アルバイト)、《発言や行動が怖いので危なそうだから》(30代男性・アルバイト)と言動に危うさを感じる人もいるようだ。
水道橋博士氏は、日本維新の会の松井一郎代表(58)から個人の言論を封じ込める目的の“スラップ訴訟”を起こされたことを機に出馬したと公言している。各メディアのインタビューでは、政治家になった暁には「反スラップ法を作る」と息巻いていた。
加えて、同党公式サイトでは《お笑い芸人の反骨精神で権力観察を続けており、また政策的には「消費税をゼロ」「インボイス制度反対」「改憲反対=若者を戦場に送るな!」という立場の主張を自論としており、それらは「れいわ」の政治姿勢とは合致します》とも記している。
このような乱立する政策に困惑する人もいるようで、《政策がよく分からない》(20代男性・契約社員)との意見も目立った。
■注目度は高くても「政治家の資質を感じない」
続いて第2位となったのは、自民党から出馬した元おニャン子クラブの生稲晃子議員(54)。選挙期間中はNHKが実施した立候補者アンケートをほぼ無回答で提出し、東京新聞に掲載されたアンケートも回答が他候補者と酷似していたことで波紋を呼んだ。
他にも、毎日新聞のアンケートには「富裕層への課税強化に反対」と答えるも、朝日新聞のアンケートでは「所得や資産の多い人に対する課税を強化すべきだ」との設問に「どちらかと言えば賛成」と回答。釈然としない主張に、“矛盾している”との指摘も相次いだ。
さらに物議を醸したのは、『池上彰の選挙ライブ』(テレビ東京系)で選挙特番インタビューを一切受けないと各テレビ局に伝えていたことが明かされたこと。その理由として「生稲氏が国会議員としての資質、勉強が圧倒的に足りない」と伝えられたが、陣営は後に“時間の問題”だったと猛抗議。
しかし、《事前調査やインタビューを見る限り、自分の考えを一切持っておらず、政治に関しても無関心そうに見えたから》(20代女性・会社員)、《テレビ番組に出演拒否という時点で、政治家の資質を感じないから》(40代男性・アルバイト)、《自分の言葉で何も語れないから》(20代男性・学生)と、政治家としての資質に疑問を抱く声が目立った。
■公約は芸能人47人の暴露話…「国政と暴露は別問題」
そして残念ながら第1位になってしまったのは、NHK党の比例代表で初当選した暴露系YouTuber“ガーシー”こと東谷義和議員(50)。これまで数々の芸能人の暴露話をYouTube上で披露することで知名度を上げてきた。参院選においてもNHK党の政見放送内で東谷氏のビデオメッセージが公開され、実名を伏せる形で“芸能人47名の暴露話”を紹介していた。
東谷氏は当選した暁には“47名の実名を晒して暴露する”と公約しているが、《暴露話だけでは政治は出来ないのでは?》(60代女性・主婦)、《暴露なんて興味もないし、国政と暴露とはまた別問題だ》(20代男性・無職)、《話題性のみで国民の代理という意識が低そう》(30代男性・自営業)と政治との乖離を指摘する声が。
現在、ドバイに滞在中の東谷氏は、詐欺騒動による逮捕や暴露行為に対する報復行為の可能性があることから当面は帰国しない意向だという。国会を欠席することも予想されるため、《国内に居ないから》(40代女性・アルバイト)との声も上がっている。
【政治家としての活躍を最も期待できないタレント議員は?】(複数回答可)
1位 “ガーシー”こと東谷義和:(NHK党)47.2%
2位 生稲晃子(自民党):30.8%
3位 水道橋博士(れいわ新選組):7.2%
4位 松野明美(日本維新の会):6.4%
5位 猪瀬直樹(日本維新の会):3.6%
6位 中条きよし(日本維新の会):3.2%
7位 青島健太(日本維新の会):1.6%
国会議員となったからには、不安を払拭するように責務を果たしてもらいたい!