5月24日、全国都市緑化祭の式典であいさつされる佳子さま /(C)JMPA
鉄筋コンクリート3階建ての「御仮寓所」から出てこられた佳子さまは、数十メートルほど離れたところにある秋篠宮邸に向かわれる。
宮邸の食堂でお食事を召し上がるためだが、御仮寓所も宮邸も職員の出入りが多いため、部屋着のままというわけにはいかない。そのため佳子さまはお食事ごとにきちんとメークをし、着替えてから移動されているのだ。
「佳子さまはご公務のために朝早く出発されることも多いのです。時間に余裕がないなかで、身なりを整えられての御仮寓所と宮邸の往復が、負担に感じられることもあるそうです」(秋篠宮家の事情に詳しい宮内庁関係者)
’20年3月から’22年9月の2年半かけて行われた秋篠宮邸の改修工事は物議を醸した。
皇室担当記者はこう語る。
「いちばん批判の声が上がったのが改修費用についてでした。建物部分に約26億円、庭園工事なども含めると約30億2千万円と公表されています。さらに改修工事中の秋篠宮ご一家の仮住まいとして建てられた御仮寓所の建築費用は9億8千万円でした。“コロナ禍で苦しい生活に耐えている国民もいるなかで、改修に40億円もかけるのはいかがなものか”という批判が多かったようです」
批判に拍車をかけたのが、次女・佳子さまの“別居生活”が明らかになったことだ。
「御仮寓所が建築された当初は、“秋篠宮ご一家が改修を終えた宮邸に戻られた後は、事務所と収蔵庫として使用される”と公表されていました。それが“事務所や秋篠宮家の私室として利用される”に変更されたのは、佳子さまが引き続き、御仮寓所で生活されることになったからです」
■衣類や資料類を収納するスペースが足りず……
眞子さんの結婚騒動以来、不仲がささやかれている秋篠宮ご夫妻と佳子さま。だが別居生活を続ける理由は親子関係の断絶のためではないのだという。前出の宮内庁関係者が“意外な真相”を語る――。
「“顔をあわせるのもイヤ”というほどのご関係であれば、佳子さまがお食事ごとに秋篠宮邸に通われている説明がつきません。実は、改修された宮邸に大きな“欠陥”があったということが真相なのです。
大規模改修工事にあたっての秋篠宮さまと紀子さまのご意欲はなみなみならぬものでした。工事に深くかかわったのは宮内庁工務課です。工務課の担当者が、ご夫妻のご意見を伺っておおまかな設計図を作成し、それをご夫妻に確認いただいたうえで、建設会社に工事を発注したのです」
工事の内容に関しては、綿密なチェックが行われた。秋篠宮ご夫妻自ら、工事現場に何度もいらっしゃったのだ。
「工事に関する追加のご注文も相次ぎ、特に、国産の資材で間に合うものでも、“イタリア産が好ましい”など、ご夫妻により海外から資材調達を求めるご指示があった際は工事関係者たちを驚かせたそうです」(前出・皇室担当記者)
秋篠宮さまと紀子さまがまさに心血を注がれた改修工事。しかし2年半をかけて完成した宮邸を訪れた佳子さまは、悲痛なご表情をお見せに――。
「お部屋が狭くて、荷物が入りません……」
そのようなお言葉に、秋篠宮ご夫妻も凍りつくような思いを抱かれたことだろう。前出の宮内庁関係者が続ける。
「佳子さまのお部屋に、衣服や資料など、すべての身の回りのお品を収容できるほどのスペースがなかったそうです。佳子さまはいまや皇室のファッションリーダーと目されており、ご公務や公的な行事の際にお召しになるドレス、スーツ、ワンピースなど以外にも、多くの私服をお持ちです」
ファッションの系統も幅広く、本誌も’18年秋には、キャメル色のライダースジャケットにヒョウ柄のパンプスといった、いわゆる“肉食系ファッション”をお召しになった佳子さまを目撃している。また行事に出席されたり、地方ご公務に臨まれたりするたびに資料が増えていくのだ。
「たとえば上皇ご夫妻が、ご即位後の’93年に、新しい御所に引っ越しされたときには、2トントラックのべ100台分のお荷物が運搬されました。その一部が、ご公務に出席された際の資料類だったそうです。それぞれに思い入れもあるため、皇族方の資料の整理や廃棄には多くの時間を要するのです。
秋篠宮ご夫妻が想定されていた以上に、佳子さまが所有されている資料や衣類が多かったのでしょう」
■佳子さま専用の出入り口を作ることも検討中
それにしても、佳子さまはお部屋の広さを聞かされていなかったのだろうか?
「ご夫妻と佳子さまの間で、お部屋の広さについて詳細な打ち合わせはされていなかったようです。ただ部屋が“狭すぎる”ことが判明したときには、もう工事を修正できる段階ではなかったと……。秋篠宮ご夫妻も設計図や工事状況をそのつど確認されていましたから、工務課に責任を問うこともできません。
秋篠宮ご夫妻が、佳子さまにご説明して、御仮寓所での生活を続けていただくことになったのが真相なのだそうです。ご家族で住めないような“欠陥”があったことは、秋篠宮さまと紀子さまにとって痛恨の極みでしょう」(前出・宮内庁関係者)
秋篠宮邸はご一家のお住まいである私室部分、職員らが勤務する事務部分、賓客の接遇などに使われる公室部分で構成されている。改修によって事務部分は約3倍、公室部分は2倍近くに拡大されているが、私室部分は約512平米が約585平米になったにすぎない。
「特に紀子さまが賓客の接遇や増えた職員の収容にこだわられていましたし、ご家族のお部屋のことまで気があまりお回りにならなかったのかもしれません……」(前出・宮内庁関係者)
佳子さまの別居の顛末について静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次さんはこう語る。
「近年は公費の使われ方について多くの国民が敏感になっています。工事中も国民から批判の声が相次いでいましたが、結局、納得できるような説明はありませんでした。そうした事態が続けば、皇嗣家に対する国民の信頼や敬意は失われていくばかりです。
そもそも佳子さまのご意向を確かめずに工事が進められていたとすれば驚かざるをえません。親子間の意思疎通が十分はかれていない証しでもあり、疑問に感じる国民も多いと思います」
新しい秋篠宮邸で生活できず、不便な思いをされている佳子さまのために“追加工事”も宮内庁内では検討されているという。
「佳子さまのストレスを軽減するために、職員とあまり顔をあわせることなく宮邸へお通いになることができるルートを作るべき、という意見があります。
まず、出入り口が1つしかなく職員とも鉢合わせになる可能性が高い御仮寓所に佳子さま専用の出入り口を作ることが検討されています。
また赤坂御用地には宮内庁関係者以外の人々も出入りしています。検討いかんでは、さらに宮邸にも、人目につかずに私室部分にアクセスできるような出入り口を設ける可能性もあると思います」(前出・宮内庁関係者)
改修工事終了からすでに8カ月、追加工事を施すとすれば新たな予算も必要となるが、国民が納得できるような説明はあるのだろうか。