「この秋の音楽特番で明菜さんの過去の歌番組の映像を使おうとしたところ、新事務所と前事務所の意見に食い違いがあり、映像使用に“待った”がかけられていると聞きました」(テレビ局関係者)
帯状疱疹などによる長年の活動休止からの“再始動”を宣言した中森明菜(57)。これまで所属していた個人事務所「ファイス」から新たに立ち上げた個人事務所「HZ VILLAGE」に移籍し、世間では彼女の復帰ステージを求める声は高まるばかりだ。
しかし1カ月が経過してもなお今後の活動について新たな発表はない。それどころか、早くも暗雲が立ち込めているという。
「ファイスの代表でありマネージャーを務めていたA氏(53)は明菜さんの恋人とも報じられていました。2人は’01年ごろから交際していたといいますが、今回の事務所の移籍に伴い彼女はA氏と別れたといいます」(スポーツ紙記者)
過去に何度も事務所を移籍してきた明菜。「彼女のことだから感情的になってA氏ともめたのだろう」と話す知人もいるが、ある芸能関係者は2人の別離の理由を明かす。
「明菜さんはデビュー40周年を迎える今年こそ活動したいと考えていました。ところがA氏はまったく動こうとせず、不信感を募らせた明菜さんは20年来の関係を解消する決断をしたのです」
新事務所の監査役に就任した弁護士のB氏は一部メディアの取材に次のように回答している。
《中森はなんらかの形でファンと交流をしたいとの思いを長年にわたり抱えており、前事務所では満足できなかったということです》
A氏と訣別し、今後は存分に活動できるかと思いきや、いまだ彼の存在が障壁になっているという。
「明菜さんが新事務所を設立し活動を再開させることをA氏は事前に知らされておらず、寝耳に水だと憤慨しているそうです」
そう語るのは音楽関係者。
「所属事務所を移籍する際には前事務所から新事務所に権利関係を引き継ぐのが通例です。明菜さんの新事務所も速やかに移行できるようA氏に内容証明郵便を送ったそうですが、A氏はこれを無視。B氏が明菜さんの代理人として交渉をしているようですが、A氏はその交渉に一切応じてくれないというのです。
明菜さんに未練があって執着しているのか、自分をないがしろにされた恨みで妨害しているのか……。A氏は明菜さんを手離す気がないのかもしれません」
明菜の新しい公式サイトでは、ファンクラブの移行について《12月を目処にこちらでご案内させていただきます》と書かれている。ところが、ここにもある懸念がーー。
「今のところA氏はファンクラブの運営権の譲渡にも応じていません。そのため明菜さんサイドは会員名簿を入手できておらず、正確な会員数すら把握できていないのです。それどころか9月末現在でも前事務所時代のファンクラブサイトが残されており、いまだに入会金を支払える状態のままになっています」(前出・芸能関係者)
明菜は過去のインタビューで、
《私のコンサートにいらっしゃるお客さんはみんないい人ばかりで会場の雰囲気もすごくいいの》(『コスモポリタン』’01年6月)と語っていたことがあるほど、ファンに絶大な信頼を寄せている。
■年末の紅白にも悪影響が…
「明菜さんはファンクラブは絶対に存続させたいと考えていますが、無事に引き継ぎができるのか気をもんでいるそうです」(前出・芸能関係者)
さらには、明菜の出演が期待される今年の『NHK紅白歌合戦』にまでA氏の妨害工作が影響する恐れがあるという。
「『紅白』が視聴率の低迷に苦しんでいるということもあり、NHKはなんとしてでも目玉として明菜さんに出てほしいと考えています。NHKのプロデューサーが明菜さんとすでに接触しているという情報もあります。
ですが、NHKはトラブルを極端に嫌うのです。実際、大物アーティストでも問題が発生したら出演をNGにしたことがありました。明菜さんもトラブルが解決できないかぎり、『紅白』は危ういでしょう」(前出・テレビ局関係者)
行く手を阻む元恋人。それでも明菜はくじけていないようだ。
「松田聖子さん(60)や井上陽水さん(74)を手掛けた日本でも有数の音楽プロデューサーC氏が、レコード会社に『明菜の新曲を作ります』と報告しています。明菜さんも再始動に前向きな気持ちでいます」(レコード会社関係者)
権利関係の譲渡に前事務所が応じていないことは事実なのか、新事務所の監査役であるB氏に本誌が問い合わせたところ、「当職が中森の代理人として前事務所ファイスと交渉中なのは事実」としたうえで、
「当職としては、ファイスに対し、従前のマネジメント業務及び会計について明らかにするよう求め、現在返答をお待ちしているところであり、権利関係についてもまだ調査未了の段階です。
なお、ファンクラブについては、ファンのみなさまにできるだけご迷惑をおかけしない形で移行する仕組みを検討しております」と説明。前事務所との引き継ぎが完了していないことを認めた。
また、新曲制作について聞くと次のように回答があった。
「新曲の制作計画については存じ上げておりませんし、中森の再始動はまだまだ先の話です。いずれにしろ、当職としては、中森の権利保護(実演家等としての著作権法上の権利、アーティスト印税等の契約上の権利、パブリシティ権を含む)を主眼として、関係各社と交渉していく所存です」
前出の芸能関係者は言う。
「明菜さんは歌声も見た目も完璧な状態でステージに立ちたいと考えています。ですが’17年末のディナーショー以降、公の場に姿を現していないこともあり、今はまだ明菜さん自身が完全に納得できる状態になっていないそうです。
自ら衣装や演出を考えるなど、セルフプロデュース能力が高く評価されてきた明菜さんですから、トラブルが解決し、『紅白』に出場できるとなれば急ピッチで仕上げるでしょうね」
元恋人の執着から逃れ、晴れやかな彼女の笑顔を見ることはできるだろうかーー。