「ルフィ事件の黒幕は相当な大物」懲役4年半喰らった“闇バイト”スカウトマンが語る犯罪集団の組織図
「『ルフィ』らは、いくらなんでも強盗のやり方が雑すぎる」
「OSと違って“ルパン”(窃盗)だと、ひとつの案件で3人ほどがグループになり交通費、宿泊費、レンタカー代、バールや作業着代など、費用は計20万円ほど。ところがOSとなると、掛け子や受け子、見張りなどで最低4、5人必要なうえに、名簿代や足がつかない電話機代などで、500万円は必要になる。“叩き”(強盗)だと、かかるカネはルパンとそう変わらないが、人数は5、6人は必要です」
「警察は今回のルフィ事件を徹底的に調べるだろうし、今後は動きづらくなる。ただ、下火にはなるが、犯行自体は続いていくと思うし、実際、私に依頼するグループは、今も強盗を計画しています」
「掛け子を数十人募り、フィリピンに渡航させ、かなりの期間、人数分のホテルを借りる。その分よけいに費用がかかるので、2000万円ぐらいの予算が必要だったと考えます。それを出せる黒幕は、相当な“大物”ではないか」
「闇バイトの募集をネットに出せば、1日に2、3人は応募してくる。ハキハキと電話で話し、自分から質問してくるやつは合格。逆に自信なさそうにおどおど話し、質問してこないやつは不合格。自分の頭で物事を考えないやつは、“仕事”のシミュレーションができないから危ない。遅刻したり、大事なときに連絡が取れないやつも使えない。
「組を破門になった元組員が、確実にカネの在り処がわかるという情報や、名簿を流すケースがある。なかには、ヤクザの身内を狙うこともある。そもそも、暴力団内では『強盗や特殊詐欺に手を出すな』という通達を出している。責任追及が上部団体にまで及ぶからだ。今回、黒幕に北海道の暴力団の名前が浮上していて、ある指定暴力団は、自分の組が関与してないかとひやひやしながら見ているようだ」