札幌 首狩り殺人の闇 ひきこもり娘の激高、昆虫を偏愛の母、崩れ去った父との完全犯罪計画【徹底取材】
「恵庭市に住む60代の会社員Aさんが、ラブホテルの浴室で頭部を失い、全裸の状態で発見されました」(社会部記者)
「Aさんの頭部は、田村一家の自宅の浴槽で、腐敗が進んだ状態で発見されました。瑠奈容疑者は当日、Aさんとラブホテルに入室しており、父親は娘の送迎をしていました。また、事件の前に父娘で市内のドン・キホーテを訪れ、凶器とみられる刃物や、頭部を運ぶのに使ったスーツケースを購入しています。修容疑者は、過労死問題に率先して取り組む“熱血医”として、現地メディアに知られており、衝撃が広がっています」(社会部記者)
「女装家なんですよ。『元AKB48の板野友美に似ているね』と言われたことに喜び、以後自分のことを“ともちん”や“ともちゃん”と名乗っていました」(バーの店員)
「正直、“ともちん”は、すすきのの鼻つまみ者だよ。しつこく女のコにつきまとうからね。あるハプニングバーは、ともちんとトラブルになり、ともちんが勤務する会社にクレームの電話を入れたほどです。うちの店にも7~8年前から通っていましたが、女のコをビルの外で待ち伏せしてラブホテルに誘うため、何度も注意したことがあります。女のコは、女装したともちんを“女性”として優しく扱うから、仲よくなりやすい。それを逆手に取って、ともちんは“女漁り”をしていたんです」(別のバーの店員)
「小学生のころから周囲になじめず、不登校でした。たまの外出は、アクセサリーを作る教室に通うぐらい。一方、両親は娘に甘く、やりたいようにさせていました。じつは、小学生のときに、同級生が『高そうなドレスを着ている』と瑠奈容疑者を茶化した際、瑠奈容疑者がカッターナイフを持って馬乗りになり『次言ったら殺す』と脅す事件があったそうです」(地元紙記者)
「真偽は不明ですが、Twitterではこの件で、週刊誌に嘘の情報を教えたと暴露する人物も登場しました。そもそも逮捕当初、捜査当局は『瑠奈容疑者は解離性同一性障害、いわゆる多重人格と思われるが、ふれないように』とメディアに要請していました。さらに、瑠奈容疑者はスマホすら持っていなかったそうです。このような状態で、風俗店に勤務できるとはとうてい思えません」(同前)
「2人は今春、ダンスクラブで出会い、事件までに複数回、会っていたそうです。浩子容疑者は『娘が暴行を受けた』と供述していますし、祖父は『集英社オンライン』に対し『(瑠奈が)ラブホテルに入った途端に相手(Aさん)は男になった』と証言しています。捜査関係者は、このトラブルは両親をまじえて一度は話し合い、解決したものの、再びAさんが現われ、今回の事件が起きたとみています」(同前)
「浩子さんは植物と昆虫が好きで、うちの庭に虫を捕りに来ることもありました。ある日、庭でアケビコノハという真っ黒でグロテスクな幼虫を見つけると、浩子さんは腕に這わせて嬉しそうにしていました。弱った虫を飼い、元気にして自然に返すことも。旦那さんは無口でしたが、浩子さんと一緒に楽しんでいる様子でした」
「家の車庫に、大量のクーラーボックスが置かれるようになったんです。6月初旬に、浩子さんが家の中で膝を骨折しました。さらに、ご主人は帰宅しても、室内灯を点けて、車の中に何時間もこもっている状態でした」(同前)
「24日に、2人を逮捕するために捜査員が自宅を訪れた際、玄関にはゴミがあふれて中に入ることができなかったそうです。その後の家宅捜索は実質“大掃除”。散乱するゴミをビニール袋に集め、トラックで運んでいます」(捜査関係者)
「捜査関係者の間では、緻密な殺人計画を作ったのは、父・修容疑者だと疑われています。実際、ホテルからは瑠奈容疑者の指紋が出ず、偽装のための着替えやウィッグも発見されています。首だけでなく、遺体をすべて解体し、スーツケースに入れて運んでいれば、迷宮入りした可能性もありました。“完全犯罪”を目論んで用意周到に計画していたが、気が動転し、首だけを切りホテルを出てしまった……。この筋書きが、現在、もっとも有力です」(地元紙記者)
写真・梅基展央