「続けてほしいとの声がある」
真っ赤なワンピにシャネルの時計、指にはごつい2つの指輪――。11月9日、ド派手な格好で都議会に現われたのは木下富美子都議(55)だ。
木下氏は、7月に無免許状態で人身事故を起こし現場から逃走。当て逃げ事件の容疑者として書類送検されている。
「事故発覚後の木下氏は、都議会に姿を見せず、豊島区の自宅にも帰宅している様子がありませんでした。議長から三度めの召喚状を受け取り、ようやく9日正午に登庁しました」(都政担当記者)
だが冒頭の言葉どおり、たび重なる勧告をはねのけ、あくまで辞職はしないと宣言。ここから木下氏の12時間にわたる “籠城” が始まった。
「木下氏は13時から、所属する公営企業委員会に出席する予定でしたが、ほかの委員が猛反発し退席。委員会を開催できない事態になりました。
一方、木下氏もこのまま帰ると、政治活動を放棄したことになるので、控室で粘り続けました。結局、午後11時過ぎに委員長が流会を決定。廊下で約12時間待たされた記者たちは『さっさと辞職してくれ』とクタクタでした」(同前)
タクシーに乗り込み、都庁を出た木下氏を待ち受けていたのは、雑誌やテレビ各局の “追っかけ” だ。追跡をかわすためなのか、タクシーは不可思議な迂回ルートを取りつつ秋葉原駅に到着。支払いを終えた木下氏は、ドアが開くやいなや、秋葉原駅構内を猛ダッシュした。
「成人男性すら追いかけるのに精いっぱいの俊足で、瞬間時速30kmは出ていたはず(笑)。スタミナはないのか、改札を駆け抜けエスカレーターに乗ったところでストップ。肩で息をしながら、変装用と思わしき帽子とコートに着替えていました。逃げ切れたのか不安なのか、周囲をきょろきょろしていました」(居合わせた客)
目深に帽子を被り、神田駅で降りた木下氏は、1泊3000円のビジネスホテルへ――。
翌日13時にホテルから姿を現わしたものの、カメラの姿を確認すると、踵を返して再び “籠城” をはじめた。
都民の声から逃げ続けるのは、恥だしなんの役にも立たないが……。
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