「ケイサツー! ケイサツー! ケイサツー!」
3月21日、まさにお花見日よりとなった春分の日。家族連れが行きかう東京都・東池袋で惨劇が起きた。ガスの業者を装った複数の男らがマンションに押し入り、中国人の社長を縛ってけがをさせ、現金などを奪って逃走したのだ。
偶然現場に居合わせた本誌記者は、警察が駆けつけるまでの一部始終を目撃し、動画に収めていた。
記者が目撃した緊迫の現場。男性は「ケイサツー!」と叫んでいた。
「午前11時40分ごろ、東池袋2丁目あたりを歩いていたら、あるマンションのベランダから叫び声が聞こえてきたんです。見上げてみると中国人らしき男性がラッパを吹きながら『ケイサツー!』と何度も叫んでいて。横に女性の姿も見えました。
最初はイタズラかなと思ったのですが、あまりにも真剣な様子で叫び続けているので、あたりは緊迫しました。次第に人が集まってきて、そのうちの1人が警察に電話したのか、5分くらいすると警察がパトカーや自転車でどんどん駆けつけて……。現場は騒然となっていました」(記者)
TBSニュースによれば、中国人の社長は強盗団の一員である男をはさみで刺して反撃したが、ほかの男らに手足を結束バンドで縛られ、現金などを奪われたという。強盗団ははさみで刺された男を残して、その場から立ち去ったとも報じられている。
「警察が駆けつけてしばらくすると、救急車や消防車も集まってきました。そのうち白い布に包まれた人がタンカに乗せられて出てきて、救急車に乗り込んでいました。
警察官は『心肺停止!』と言っていました。はさみで刺された犯人だったのかもしれません。その後、マンションは現場検証するためか、警察によりテープで囲まれて物々しい雰囲気になりました」(近所の住民)
同社の女性従業員は、警察に対し、「ガスの業者を装った5人組に現金100万円や通帳4冊、携帯電話数台を奪われた」と説明しているという。警視庁は強盗傷害事件として捜査している。また、反撃を受けたとされる20代くらいの男は意識不明の重体で病院に運ばれ、その後、死亡したことが報じられている。
「連続強盗事件が報じられた “ルフィ事件” で、強盗団の存在が知られるようになりましたが、ほかにも暗躍する強盗グループは複数あります。“オレオレ詐欺” などへの取り締まりが強化された結果、手早く現金を得る方法として強盗が流行っているのです」(事件担当記者)
ルフィ事件では、素人が強盗に加担する「闇バイト」の実態も明らかになった。今回の実行犯も、闇バイトに集まった若者たちなのか――。真相解明が待たれる。
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