『Nスタ』(TBS系)で、平日午後に滑らかな口調でニュースを伝え、すっかり“夕方の顔”となったホラン千秋(34)。
その彼女の姿が、11月某日、東京・原宿のおしゃれスポット“裏原”にあった。
ブティックから出てきたホランは紙袋を持って、2人の付き添いとともに車に乗り込む。一行はTBSへと走り去った。同局関係者が語る。
「ホランさんを『Nスタ』に抜擢したのは、退職して今はいないプロデューサー。『NEWS ZERO』(日本テレビ系)でキャスターとして出演していた彼女の姿を見て決めたそうです。
当時、『Nスタ』の視聴率は低迷中で、ホランさんのMC就任を知らされたスタッフの『彼女で大丈夫か?』という声も聞こえましたが、今では視聴率も上がり、同プロデューサーにみんな感謝しています。
とにかく勉強家のホランさんは、渡した資料はちゃんと読んでいるうえに、自分でもいろいろと調べて『ここはどうなっているんですか』と突っ込んでくることもあります。さらに、気遣いの人で、番組スタッフ全員にお土産を用意したり、誰にも分け隔てなく接しています」
彼女が視聴者に支持される理由は何か。
「ホランさんは、思ったことをズバッと言います。メインキャスターの井上貴博さんより気が強いくらいです。忖度なしのコメントが、老若男女にウケています。話が途切れそうになると小ネタを挟んだり、相手に寄り添うことも好感ポイント。
『バイキング』(フジテレビ系)出演時も、ストレートな物言いの坂上忍さんに対して、きちんと意見を言っていたのはさすがでした。坂上さんにダメ出しを食らいながら鍛えられたんでしょう。
2021年10月の衆院選選挙特番での炎上が話題になった太田光さんと参院選時に共演した際も、局内での評価は高かった。進行がうまいのはもちろん、知識が豊富で、引き出しの多い彼女が隣にいると、太田さんは安心するようです。太田さんの暴走を止められるのは彼女しかいません(笑)」(同前)
あるプロデューサーは、ホランには「ちょうどいい図々しさ」があるという。
「物怖じしないキャラで、大物共演者に対しても遠慮なしに突っ込む姿は、視聴者が求めることでもあります。
たとえば梅沢富美男さんは、かつてホランさんにやり込められ、『あの女はなんなんだ!』と言っていましたが、今ではすっかりご執心で、むしろイジられたい様子です。まさに“オヤジ殺し”ですね」
13歳のときに、芸能事務所アミューズのオーディションに合格し、女優を志したホランだったが、思うような機会はめぐってこなかった。
青山学院大学在学中、心機一転を図り、米オレゴン州立大に1年留学。そこで「何かを伝える」ことに興味を抱き、卒業後はラジオ番組などのキャスターのオーディションを受けると次々に合格。報道やバラエティのオファーが殺到し、2012年には『NEWS ZERO』のキャスターに抜擢され、その後は出世街道をひた走る。
大手メディア調査会社が発表した、2022年のテレビ出演回数(女性部門)は10位。また、現在のCM契約は計6社で、テレビや雑誌、イベント出演などを合わせれば、2022年の収入は4億円を超えると、広告代理店関係者は推測する。
八面六臂の活躍を続けるホランは1988年に生まれ、東京西部の多摩市で育った。実家近くのクリーニング店の女性従業員は言う。
「以前、ホランさんのお母さんとマンションの自治会の仕事を一緒にやりました。ホランさんはお母さん似で、お母さんもきれいな方です。お父さんは小柄な方で、モジャモジャと髭を生やしていて、自宅近所の公園でよくバードウオッチングをしていますね」
同地域で生花店を営む男性は、「幼少期にお世話になった」と話す。
「僕は、ホランさんの2つ下の弟と同い年でした。小学校は違いましたが、2人と学童保育が一緒で、僕が一人でいると、ホランさんが気遣って『一緒に遊ぼう』って言ってくれたんです。3人でよく遊びましたね。そんなことが何度もあって、僕にとってはすごく優しいお姉さんみたいな人だったんですよ。テレビでホランさんを見ると、昔と変わらない、あのままです」
一人寂しくしている年下の男の子を気遣うお姉さん。心に染み入るエピソードだ。
ホランは学生時代や芸能界入り直後の不遇の時期に、スーパーのレジ打ちなど地元の多くの店でアルバイトをしていたという。
ホランと一緒にベーカリーチェーン店でアルバイトをし、今は別店舗で店長を務める男性が述懐する。
「15、16年前、私が大学4年生のときにホランさんが大学1年生で、同じお店で2、3年一緒に働いていました。現在、もうそのお店はありません。彼女は朝6時からの出勤で、レジや接客を担当していました。とにかく朝から元気で、彼女がお店に出ると雰囲気が変わるんです。声がよく通り、仕事もテキパキとこなしていました。だから、彼女目当てのおじさんが、早朝からパンを買いに来るんですよ。主婦の方からの評判もよかったですね。
同じアルバイトの男の子で、ホランさんのことを好きだった学生がいました。『頑張って声をかけろ』とまわりは言いましたが、とうとう声をかけられなかった。それくらいオーラがありました。ホランさんは、アルバイトをやめてからもよくお店に来てくれて、私の異動先にも来てくれましたね。
彼女はチョコスコーンが好きで、いつもそれを食べていました。ホランさんが『NEWS ZERO』でキャスターとして出演し始めたときは、お店のスタッフが皆びっくりして、『昔のままだね』って話していました。こんなことになるなら、連絡先を交換しておけばよかったです(笑)」
整った顔立ちに加え、バラエティで見せるような場を盛り上げる明るさは天性のものなのだろう。モテないはずはないが、いまだ独身。
かつてスポーツ紙のインタビューで、「結婚は東京五輪までにはしたい」と答え、「俳優の平山浩行がすごいタイプ」と話している。TBS関係者によると、本人は「早く結婚したい」と周囲に漏らしているようだ。
仕事は順風満帆のホラン。あとは、私生活で伴侶を得るだけ!?
写真・梅基展央
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