ロシアのウクライナ侵攻から約1カ月。刻一刻と状況が深刻になるなか、プーチン大統領の動向に注目が集まっている。
3月18日には、「クリミア併合から8年」を記念した式典に出席。20万人の観衆を前に、ウクライナへの侵攻を「苦しみから、大量虐殺から人々を救う」と正当化した。演説の内容もさることながら、この日、プーチン大統領が着ていた超高級ダウンに批判が集まっている。
イギリスの大衆紙『デイリー・メール』が報じたところによれば、プーチン大統領が着ていたのは、イタリアの高級ブランド「ロロ・ピアーナ」のもの。1万ポンド、日本円にして約160万円だ。なかに着込んだセーターも2400ポンド(約37万円)と、セレブぶりを見せつけた。
同紙は「2021年のロシア人の平均年収は67万8000ルーブル(約77万円)、プーチン氏のダウンコートの半分以下だ」と批判している。
ロシアが経済制裁を受けている現状を考えれば、平均年収はさらに悪化する可能性もあり、ネット上では、プーチン大統領に批判の声が殺到している。
《国民の平均年収の倍以上もするダウンのコートをこれ見よがしに着て、国民に団結を訴えるプーチン大統領。まさに皇帝気取り、滑稽でさえある。やることが北の将軍様と似通っている》
《経済制裁で生活苦に見舞われる中、160万円のダウンで登場とは。結局彼は私利私欲の塊》
《国民の事等何も考えてない。独裁者とはそう言うもの》
「ゼレンスキー大統領がカーキ色のTシャツで国民や兵士との連帯感を示している姿と、プーチン大統領の高級ダウンジャケット姿は対照的です。
そもそも、18日のイベント自体、謎が多いんです。ロシア当局は『20万人以上が集まった』としていますが、イギリスのBBCは出席者の大半が公務員で、強制参加だったとみられると報じています。
演説中、映像が途切れるなど不穏な場面もありました。軍事作戦が順調に進んでいると内外にアピールする機会でしたが、はたしてどれほど効果があったのか疑問です」(政治ジャーナリスト)
日ごとに “独裁者” のイメージを強めていくプーチン大統領。ロシアの孤立は深まるばかりだ。
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