ジャニーズ事務所の前社長・ジャニー喜多川氏による性加害を、元所属タレントたちが続々と告発している問題。5月24日には、北野武監督が、米映画誌『ハリウッド・リポーター』の取材に答え、反響が広がっている。
フランスのカンヌ国際映画祭に出席した北野は、「日本でもLGBTQの問題やセクハラについて声をあげられる時代がようやく訪れた」と語りつつ、「こうした話は(業界内に)ずっとあった」とも指摘。
さらに、「戦後、日本には複数の大きな芸能事務所があり、こうした事務所は(公正な)契約を結ばずにタレントを奴隷のように扱い、それが今日まで続いている」ともコメント。「タレントのギャラは搾取されてきた。最近、ようやく古い慣行や過去の事件が明るみに出るようになった」としている。
北野のコメントに、SNSでは続々と反響が寄せられた。
《J事務所だけでなく芸能界全体の改革に繋がりますように》
《奴隷のように…重い言葉よ 夢叶わず退所する人達に追い風が吹いている。》
《この一言は重いわ たけしさんもよく言ったな…これだけ歳と財産をとれば何も怖くないのかな?》
実は、北野が芸能事務所に対して厳しい発言をするのは、いまに始まったことではない。2019年に起きた反社会勢力との “闇営業問題” では、吉本興業を痛烈に批判している。
ビートたけしとして出演している『新・情報7daysニュースキャスター』(TBS系)で、雨上がり決死隊・宮迫博之とロンドンブーツ1号2号・田村亮の謝罪会見をうけ、こう語っている。
「こういう姿を見せた芸人を見て、誰が笑うんだ。芸事は、そういうことを全部忘れて明るく笑わせること。それをやらせてしまう事務所がおかしい」
「闇(営業)って言ってるけど、それをやらなきゃ食えないような事務所の契約が(問題)なんだ。家族がいて食えないようにしたのは誰なんだと。だったら雇うなよ。最低保証くらいしろよ、ということですよ」
戦後間もない1947年に生まれ、1972年に浅草フランス座で芸人としてのキャリアをスタートさせた北野。昭和から平成、令和の芸能界を見続けてきただけに、芸能事務所の “ありよう” にも思うところがあるのだろう。
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