「みなさんのおかげでだんだん新喜劇がよくなってきた」
11月30日、「第十回吉本新喜劇GM月例会見」でこう話したのは、間寛平・吉本新喜劇ゼネラルマネージャーだ。
2022年2月に新設されたゼネラルマネージャー(GM)に就任した寛平。2021年6月に、吉本興業の岡本昭彦社長から直々に「若手を育ててほしい」と打診されたという。就任会見では、「必ず大スターを作ります」と宣言し、数々の改革案を提示していた。
11月18日には、自身のTwitterで、ダウンタウンの松本人志が吉本新喜劇を観に来ていたことを明かすなど、“事務所総出” のテコ入れがおこなわれているようだ。
だが――、組織に加わる者がいれば、去る者もいるのは当然のこと。実は、こんな “騒動”が起きていた。
8月22日、16年間務めた吉本新喜劇の座長を勇退した小籔千豊は、7カ月前の1月14日、自身のInstagramでこう綴っていた。
《今年で吉本新喜劇の座長を辞めることになりましたm(_ _)m 会社の偉いさんから突然言われた時は 少し寂しい気もしましたが》
《クビなのか任期満了なのかは わかりませんが》
この投稿がされた当時、ある吉本関係者が本誌に事情を語っていた。
「あの書き込みは、小籔さんが会社に無断でやったんです。文章を読むと、小籔さんは突然の発表であることを隠していません。感謝や寂しさを伝える形を取っていますが、相当怒っていたんだと思います」
テレビ番組でも活躍し、カリスマ性も高い小籔だが、「稽古中はテレビでも見られる “毒舌王” ぶりで、先輩芸人にも辛辣な言葉を飛ばすことがあります」(前出・吉本関係者)と、虫の居所によっては、腹を立てる先輩もいたという。
「不満を直接ぶつけられる劇場社員や、池乃めだかさんなどベテラン座員から苦情が上層部に届くようになったのも、GMポストが設けられた理由です」(同)
本誌は名前があがった池乃に直接話を聞いていた。小籔について「“信念の男” やなあ」と評したあと、小籔が座員から慕われていたかという記者の質問に対し、池乃はニヤリと笑い、こう語った。
「と思いますよ。……煙たい人もおったやろうけどね」
池乃にとって小籔は煙たい存在ではなかったのか、と問うと「はい」と、どちらとも取れる返答があった。
池乃に話を聞いたのと同じ日、公演を終えた小籔にも、座長勇退について聞いていた。
「僕の代わりに、誰かが頑張ってくれると思っています」
と、ひと言述べて事務所へと戻っていった。
勇退のときにいざこざはあったかもしれないが、小籔も新喜劇の 発展を望んでいたのは間違いない。
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