「KAT―TUN」の元メンバー、田中聖(こうき)容疑者が6月29日の夜、千葉県柏市の柏駅前で覚せい剤を所持していた疑いで、現行犯逮捕された。
田中容疑者は2022年1月、愛知県名古屋市内のホテルで覚せい剤を所持していたとして、2月に覚せい剤取締法違反容疑で逮捕。その後、起訴され、6月20日に名古屋地裁で執行猶予つきの判決を言い渡されたばかりだった。
ファンたちに謝罪し、更生を誓ってからのあまりにも早い“再犯”。SNSでは《ほんとのバカ 何してんだよ。何してくれてんだよ》《悲しいです》など悲痛な声も見られた。
同じく覚せい剤所持での逮捕経験があり、現在は薬物使用の予防教育や依存症の啓発活動に携わっていることで知られる、俳優の高知東生は、今回の田中聖の報道を受け、自身のTwitterにこんな投稿をしている。
「田中聖君の逮捕、一般の人には理解できない再犯かもしれない。でも聖君は回復努力に一生懸命だった。俺達の仲間になってくれて、自助グループや12ステップにも取り組んでいた。それを伝えることが今の俺にできる唯一のことかなと思いツイートしました」
この12ステッププログラムとは、アルコール依存症からの回復手法として生まれた、行動問題からの回復のためのガイドライン方針のリストで、「依存症を自分でコントロールできないことを自覚する」「自分自身の気質について把握する」など、12の項目からなる。
作家の乙武洋匡氏も、自身のTwitterで「本人の意思だけではどうにもならない薬物依存の怖さを思い知らされる。罪を償うことだけでなく、治療と支援が必要であることが広く知られてほしい。」とツイートした。
元宮崎県知事の東国原英夫氏も、30日放送の『ゴゴスマ~GOGO!Smile~』(CBC・TBS系)で、「これは『依存症』という病気。確実に実刑になると思うが、今後は医療という観点でどう治療していくのかが課題になる」と言及した。
本誌は2月に田中容疑者が逮捕された際、田中と交際していた都内在住の20代女性に、田中容疑者がどのように薬物に依存していたのか、話を聞いている。
「聖とつき合いだしたのは、5年ほど前からです。そのころの彼は、大麻所持の疑いで現行犯逮捕されたばかりで、咳止め薬を大量に飲んだりしていました。彼なりに、クスリと縁を切ろうとしているのかと思っていたんですけどね……。
昨年あたりから、明らかにクスリを使っていることがわかるようになりました。会うと呂律が回っていない状態だったので、私が『クスリやってるでしょ』と問い詰めると、『やめてるよ』と言って、すぐにセックスをしようとするんです。LINEでは『今日はチャリをキメたんだ』『アイスキマってんだよ』って送ってきたり。もう取り返しがつかないところまで来てしまったんだろうなと思いました」(「チャリ」はコカイン、「アイス」は覚醒剤を指す隠語)
別の女性も、田中の薬物使用現場を目撃していた。
「昨年(2021年)12月に彼のライブに行ったら、いつもと様子が違うんです。目がうつろで、ライブ中ずっと手足が震えていました。そのあとホテルで、彼は『久しぶりだから溜まっている』と言って、何回も行為に及びました。いつもより感情の起伏が激しくて、『痛いことをされたいし、したいんだ』と言っていて、怖かったです。
でも、いちばん怖かったのは翌朝。突然チェックアウトを延長した彼が、得体のしれない液体が入ったVAPE(液体を加熱して吸引する喫煙器具)を取り出したんです。
彼がそれを吸ったあと『ギリギリで合法だから』と言って、無理やり私も吸わされました。その途端、急に眠くなって、いつのまにか意識が飛んで、目が覚めたら5時間もたっていました。彼は水を大量に飲むし、心と体がバラバラという感じで、どう見ても普通ではありませんでした」
薬物は、知らぬ間に体をむしばんでいく。田中容疑者には、根本的な治療を目指してほしい。
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