11月25日、複数の選手に対する「恒常的なパワハラ被害」が報じられた楽天・安楽智大投手(27)が、球団から自宅待機と契約更改交渉の無期限延期を命じられたことがわかった。
「この件で、報道陣に対応した森井誠之球団社長は『ファンの方々にはご心配、ご不安をかけて申し訳ないです』と頭を下げ、冒頭の処遇を取ったことを説明しました。
複数の選手から安楽のパワハラ行為について告発があったことについては、2度のヒアリングで事実関係を確認したようで、安楽からは『ご迷惑をかけてます』と反省の言葉があったようです。
さらに実態調査のため、選手、コーチ、関係者ら約100人に対して任意のアンケートを送付。アンケートには『安楽やほかの選手からパワハラを受けたことがあるか』といった項目があり、受けた場合はその内容を書く欄、また球団のコンプライアンス担当と面談希望の有無を書く欄もあるそうです」(スポーツ紙記者)
アンケートの提出期限は26日で、森井球団社長は回答を見て「双方(の意見)を照らし合わせて適切な処置をしたい」と語った。三木谷浩史オーナー、来季から指揮を取る今江敏晃監督には状況を報告済みで、対応は球団に一任されたという。
そうしたなか、安楽の恒常的なパワハラを裏づけるかのような動画がネットで拡散され、波紋を呼んでいる。
「その動画は、楽天の守護神・松井裕樹投手が、10月7日に達成した500試合登板を記念して、楽天モバイルパーク宮城のグラウンド上で撮ったものと思われます。
記念撮影するため、チームメイトたちが前後3列で屈んでいるのですが、最前列で松井投手の右隣に陣取る内星龍投手とみられる選手の背中を、最後列の安楽が、ニヤニヤしながら右足で “蹴る” 様子が映っています。
“蹴る” というより足で押すという感じですが、やられた選手はバランスを崩し、苦笑い。その様子を右後ろで田中将大投手もニヤニヤ見つめるだけ。田中投手はその選手に『ダメだよ、ちゃんとカメラのほう向かないと』といった様子で指示を出すのですが、安楽はさらに選手の背中に2度目の “蹴り” を入れ、選手は再びバランスを崩してグラウンドに手をついています。
やられた選手は苦笑するのみで、周りの選手は誰も注意する様子もありません。最後は松井投手の『500試合登板』を意味して全員で右手を広げるのですが、その際には田中投手が右前のトレーナーとおぼしき男性に、右肘をコツンと当てる悪ふざけを2度繰り返す様子が映っています。
田中投手の右肘はおふざけという感じですが、安楽の “蹴り” に関しては観ていて気持ちのいいものではなく、それをわかっている田中投手も終始ニヤニヤしているのが、なんとも気になる動画です」(同)
この動画がXで拡散されると、SNS上には、
《やる方は冗談のつもりでも、やられてる方はかなりのストレス》
《田中将大まで絡んでいるってのは根が深い とにかくキチンと関連団体も含め球団全体を調べて判断する他ないだろうせっかくの機会なのだから膿みは出し切るに限る》
《こんなことしてるから優勝出来ないんだな。雰囲気って大事だよ。体育会系の規律ってあるだろうけど、これは違うわ。こんなの許さない先輩みたいなのいないのか?ああ、それとも上の人が率先してクズなのか?》
など、安楽だけではなく、田中に対しても批判が寄せられる展開となっている。
安楽のパワハラ疑惑に関しては、「ロッカールームである選手に、倒立させて下半身を露出させた」との証言や、平手打ちをされたという証言、また「アホ」「バカ」といった罵声を浴びせられる、人格を否定するような発言をされる、さらには「罰金」と称した金銭の支払いを強要される……といった証言があがっていると報道されている。
球団は、安楽の処分について、来季も契約する権利を持つ保留者名簿の30日の提出期限までに結論が出なかった場合、「状況による」としながらも、名簿から安楽を外す可能性も示唆。12月1日に公示される名簿に安楽の名前がなければ、形としては「退団」扱いで自由契約となる。はたして安楽の処分はどうなるのか――。
外部リンク