動画SNSとして、日本でもすっかり定着してきたTikTok。しかし、フォロワーの気を惹こうとするあまり、危険な“チャレンジ”に及ぶ者もいる。
「昨今、危険なチャレンジにより、子供の死亡事故が発生していることが問題視されていました。
代表的なものは、“失神チャレンジ”でしょう。これは、意識を失うまで自身の首を締め上げるというチャレンジゲーム。『酸欠状態にすることにより陶酔感を味わうことができる』と謳われていた、非常に危険な行為です。これまでに死者も出ています」(米国在住のライター)
米・ペンシルベニア州に住む10歳の少女・ナイラ・アンダーソンさんは、2021年12月に“失神チャレンジ”に参加。このチャレンジに参加した後、フィラデルフィアの自宅で意識不明の状態で発見され、5日後に集中治療室で亡くなった。
ナイラさんの母親であるタワインナさんは、「“トレンド”としてこのチャレンジを表示させたTikTok側の過失だ」と、5月12日にTikTokとその親会社であるバイトダンスを提訴した。FOX Newsなど、複数の海外メディアが報じている。
“失神チャレンジ”のみならず、これまでもTikTokでは、命を危険に晒す行為がバイラル化している。
「『スカルブレイカーチャレンジ』と呼ばれるのは、3人で撮影する動画。何も知らされていない中央の1人がジャンプをしている時に、両脇の2人がターゲットの足を蹴り上げるというもの。顔から地面に叩きつけられるため、死亡事故も報じられました。
そのほかにも、充電用のプラグとコンセントの間に硬貨を挟んで火花や炎を発生させる『ペニーチャレンジ』、公共の便器を舐める『コロナウイルスチャレンジ』などが流行。とある米国の高校では、ある生徒が『ペニーチャレンジ』をおこなったために、学校生徒1700名全員が緊急避難し、消防当局は公式に警告を発する事態となりました。
『コロナウイルスチャレンジ』もTikTokによって禁じられましたが、“いたちごっこ”感は否めません」(同前)
前述のタワインナさんの訴訟は、日本でもForbes Japanによって報じられ、ネット上ではさまざまな声があがっている。
《同じ年頃の子供を米国で育ているが、TikTokチャレンジだけはやるなと日々言い聞かせている。スマホやタブレットなど、ネット環境を自由に使えるよう許可したのなら、どのように使うかをきちんと親は指導監視しなければいけないと思う》
《TikTokを入れてないんですがアプリ外から動画を少し見た事はあります。子供達に悪影響を及ぼす動画は削除、投稿者へのペナルティ等対応して欲しいですね》
TikTokの規約上では、13歳未満はサービスを利用することができないとされている。タワインナさんが起こした訴訟の行方に、注目が集まっている。
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