雛形あきこ、「雛ポーズ」でグラビア界を無双した女優の今「毎回新しい発見の連続だからおもしろい」
「家族全員、新しいお店を開拓することが大好きなんです。こちらのお店もネットでたまたま見かけて『美味しそうだね』と入りました。オリジナルの串焼きは野菜とお肉がバランスよくいただけますし、ほかのお料理もこちらでしかいただけない味。だから、地方での仕事が終わって帰ってくると、必ず家族でお邪魔します。最近は大学生の娘が女子会を開いているようです」
「今は就職活動のことが多いです。だけど私、今まで一度も就職をしたことがないので相談されても困っちゃうんです。もっぱら聞き役です」
「仲のいい友人が劇団に入ると聞き『それなら私も』という感じで入所しました。とくに『芸能のお仕事をしたい』という目標があったわけではなかったんです。オーディションを受けて、ドラマ『おべんきょう』(TBS、1992年)に受かり、女優デビューしました。何もわからず、何も知らない世界だったのでプレッシャーはなかったです。無責任に楽しくて嬉しかったです」
「ワンピースの水着でした。写真集の撮影でサイパンにも連れて行っていただきました。『よく知らない足立区の中学生の私を海外に連れて行き写真を撮るんだ。すごい世界だな』と驚きました」
「雛形って本名なんです。野田さんは電話帳で自宅の住所を調べて、いきなりやって来ました。そして『ロイヤルホストで待っていますから』と。私は『これは詐欺ではないか?』と思いながらもお店に行くと、野田さんはハンバーグを召し上がっていました(笑)。そこで『芸能活動をやる意志があるなら一緒にやりませんか』とすごい熱意でおっしゃったんです。
「グラビアは『 “お姉さん” のもの』という感覚があったので『私でいいのかな?』と思いました。だけど1週間後にはハワイで撮影。『こんなに急に行くものなんだ』ってびっくりした思い出があります。
「グラビアのお仕事をあまりやったことがありませんし、ポーズの取り方がわからなかったんです。迷っていたらカメラマンさんが『とりあえず立ったり座ったりしてみようか』とアドバイスをしてくれました。その流れのなかの偶然のポーズでした」
「それまでもバラエティ番組に出ていましたが『まわりの出演者さんが段取りを組んでくれる』みたいなアイドルポジションでした。このときはゲームも体当たり。『私もレギュラーメンバーだからやらなくちゃ』と多少の怪我は『多少だから』と思い、収録に臨みました」
「自分が思ってもいないところで笑いが取れるんです。たとえば、ナインティナインの岡村隆史さんをグーで殴り、かかと落としをしたシーンでは『こんなことできない』と躊躇してやったんですけど『雛形はSだ』と言われ、それが笑いにつながる。 “ギャップで取れる笑い” を知りました。それからは収録のたびに『私が求められているものはなんだろう』とバンジージャンプをするときより悩みました」
「1年前に終了を聞かされて、『この番組にも終わりがあるんだ』と思いましたけど実感はなかったです。毎週、火曜日と水曜日が収録だったんですけど、『収録がなくなるのはどんな気持ちになるんだろう』と想像しようとしてもなかなか……。最後の収録はエンディングで砂浜の落とし穴にみんなで落ちて解散になる場面。収録のあとは近くのお店で打ち上げをしました。
「番組などでメンバーと会うと懐かしい親戚に会ったようで嬉しくなります。『私はこの顔に会いたかったんだ』って」
「好きな男性にストーカーをする役で、観た方の多くが『すごく怖い』という感想をお持ちでした。だけど、演じた私は『怖さ』を意識していなくて、『好きな相手に好きでいてほしい』という純粋な思いだけでした。演じる私と観ている方の受け止め方の違いがこんなに大きいことに驚いたんです」
「いつも『こんなにおもしろい役があるんだ』って新たな発見をしています。次の作品もきっと、もっと発見があると信じています」
ひながたあきこ
1978年1月27日生まれ 東京都出身 15歳からグラビア活動を始め、1992年『おべんきょう』(TBS)で女優デビュー。1994年に「フジテレビビジュアルクイーン」に選ばれ、1995年には『笑顔の予感』で歌手デビュー。おもな出演ドラマに『闇のパープル・アイ』『ストーカー・誘う女』などがある。特技はピアノ、日本舞踊。音楽劇『精霊の守り人』(7月29日~8月6日・日生劇場)にトロガイ、二ノ妃の二役で出演予定
【博多野菜巻き串 ミカタ】
住所/東京都目黒区碑文谷6-7-3インクルール学芸大ビル1階
営業時間/18:00~24:00、日曜・祝日は17:00~23:00
定休日/不定休
写真・野澤亘伸、福田ヨシツグ
スタイリスト・浅川久美
ヘアメイク・松田麻由子