風雲急を告げる芸能界。9月下旬、ハロウィンをテーマにした賑やかなドラマロケの最中に、Sexy Zoneの菊池風磨は、天を仰いでいた――。
「菊池さんがプライム帯初の連ドラ主演を務める秋ドラマ『ゼイチョー ~「払えない」にはワケがある~』(日本テレビ系)の撮影です。
当然、“あのこと” には誰もふれませんでしたね。同グループの中島健人さんは番組収録が延期になるなど、影響が出始めていますから。
ただ、菊池さんは驚くほど元気。ヒロイン役の山田杏奈さんと終始おしゃべりしていました」(現場スタッフ)
ジャニーズ事務所は、9月7日に記者会見を開き、故ジャニー喜多川氏による性加害を全面的に認め、謝罪した。東山紀之が新社長に就任する新体制を発表したが、世間の厳しい声が収まる様子はない。
「10月2日に社名変更などに関する会見を再度おこないましたが、どこまで納得してもらえるのか……。これまでは、自社の番組に出演してもらうために、“ジャニ担” と呼ばれる専任者を用意していたテレビ各局すら、平気で “ジャニーズ批判” を繰り広げています。
長年培ってきた圧倒的なブランド力と、全国にいる熱狂的な女性ファンを背景に、芸能界に君臨し続けた同社が、ようやく “普通の芸能事務所” に戻るときが来たということですよ」(芸能記者)
芸能界の “プリンス” が変われば、“プリンセス” も変わる。この変化は、女優界にも波及するようだ。ドラマプロデューサーはこう語る。
「ジャニーズタレントを主役にする場合、“ヒロイン” 選びには相当気を遣いますよ。ジャニーズは企画内容やキャストの来歴を細かく吟味して、作品を選びますからね。
過去に限れば、売れっコのジャニーズタレントは小柄な方が多かったため、すらりと背の高いモデル体型の女優は選びづらかったです。あとは、セクシーなイメージが強い、SNSなどで奔放な発言が多い女優も避けられる傾向です。
もちろん、ジャニーズとの熱愛が報じられたり、噂になった過去がある女優は基本的にNGですよ。結果的に、共演する女優は偏っていきます」
実際、この数年で多くの作品に出演していながら、ジャニーズタレントと共演していない女優は複数いる。
「石原さとみさん、吉田羊さん、米倉涼子さんや天海祐希さん、井川遥さんなどは、ジャニーズが主演を務める作品にはこの3年ほど出演していませんね。
石原さんは2016年に『女性セブン』で山下智久さんとの熱愛報道が報じられ、吉田羊さんも2016年に『週刊ポスト』で20歳下の中島裕翔さんとの7連泊が報じられました。
米倉涼子さんや天海祐希さんは背が高く、力強いイメージなのでヒロインには起用しづらいですよね。今は母親役などならアリだと思います。
今後は、ジャニーズ事務所への忖度が消え、もっと自由にキャスティングができるようになります。10月からスタートする秋ドラマは、一連の問題が起こる前にキャスティングされていたので変わりませんが、冬からは “共演ゼロ女優” が躍進するでしょう」(前出・プロデューサー)
逆にいえば、ジャニーズ事務所から好かれていた “御用達女優” は、自由化競争の波にのまれることになる。
「かつては有村架純さん。今だと橋本環奈さんを筆頭に、今田美桜さんや、新人では福本莉子さんも、ジャニーズ事務所からの “寵愛” を受けています。
気に入られるうえで大事なのは、女性ファンからの人気があることです。清楚系だけど、あざとさを感じさせない女優でないと、ファンから反感を買います。今後は、彼女たちにも清楚さ以外の “深み” や “えぐみ” のある演技が求められますね」(前出・芸能記者)
芸能界の変化が思わぬ “副産物” を生む可能性もある。
「ジャニーズタレントはあくまで “アイドル” ですから、特に若手に対する色恋沙汰への監視の目は厳しいですよ。しかし、今後はプライベートを管理する余裕もないでしょうから、脇が甘くなり、共演女優との熱愛が増える可能性がありますね」(同前)
“自由恋愛” は大事ですよ、ジャニーさん。
写真・越野 遥
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