10月2日、ジャニーズ事務所は、元「V6」メンバーの岡田准一が11月30日をもって、退所することを発表した。
同事務所は、この日に新社名「SMILE-UP.」を発表し、今後は補償業務に専念することと、東山紀之を社長、井ノ原快彦を副社長とした“エージェント会社”を設立することを発表したばかりだった。
「岡田さんの退所については、同日朝に『日刊スポーツ』が報じていました。ジャニーズ事務所の会見でも、それについての質問が飛びましたが、同じく元V6メンバーの井ノ原さんが“関係性は何も変わらない”と強調する場面がありました」(芸能記者)
V6のなかで最年少メンバーだった岡田は、1995年に『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』(日本テレビ系)の企画でおこなわれたオーディションに合格し、同年11月にはV6として、CDデビューを果たした。
グループ活動と並行しながら、俳優業も多くこなしていた。
映画『永遠の0』で第38回日本アカデミー賞の最優秀主演男優賞を受賞。2014年の大河ドラマ『軍師官兵衛』でも、主演を務め、2023年の大河ドラマ『どうする家康』でも、織田信長役で印象的な演技をしていた。
広告代理店関係者はこう話す。
「俳優業の成功とともに、近年はCM出演も多く、9月7日のジャニーズ事務所の会見前までは『東急リバブル』、『アサヒビール』、『日本マクドナルド』、『ライオン』、『セントラル警備保障』など多くの企業の広告に起用されていました。
その数は、いまや事務所の“長男”とも言える木村拓哉さんを上回って、“ジャニーズのCM王”といった存在だったんです」
今回の会見で、ジャニーズ事務所は「現所属タレントは新たに設立するエージェント会社と個別に契約を結んで活動する」という方針を発表した。
2021年に設立された「株式会社TOKIO」のように、タレント個人やグループが設立する会社と個別にエージェント契約を結び、ジャニーズ事務所が培ってきたプロデュース、マネジメント力を生かしていくという。
「2日の会見後に、『嵐』の櫻井翔さんが明かしたように、主要タレントには事前に今後のエージェント会社設立の方針が伝えられていました。
つまり、岡田さんがいま退所を発表したのは『これでは問題の改善が望めない』と、判断したのではないでしょうか。
ジャニーズ事務所からの退所発表コメントで、『この度の故ジャニー喜多川性加害問題に起因しております』、『ご一緒くださる関係者の皆様に、これ以上、ご迷惑をおかけしたくない』とあるように、岡田さん自身が強く問題意識を持って、ジャニーズ事務所と完全決別をしたいことが窺えます。
今回、打ち出された方針では、当初発表していた『報酬を受け取らない』という方針が白紙になり、最終的にジャニーズ事務所が新設するエージェント会社に還流される形になります。
実直な岡田さんなら、これからは自身ですべて芸能活動をおこなっていき、エージェント会社には“ビタ一文も落とさない”という姿勢でないと、いままでお世話になってきた企業や制作陣の納得が得られないと思っても仕方ありません」(前出・芸能記者)
家臣に裏切られた信長と違って、岡田は“主君”に反旗を翻したのか――。
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