10月2日に開かれたジャニーズ事務所の記者会見で、「指名NGの記者リストがあった」とNHKが報じた。
『NHKニュース7』で報じられた映像では、少なくとも6名の顔写真と「NG記者」の文字が認められた。事務所から会見運営を任された外資系コンサル会社が用意し、ジャニーズ事務所に批判的な記者の名前が書かれていたとみられる。実際、9月の会見で厳しい質問を投げかけた記者は、今回指名されず、会見中に「茶番だ」と憤る場面もあった。
会見では、質疑応答前に司会者から「なるべく多くの方からご質問をいただけるように、ご質問を一社一問でお願い致します。質問は簡潔にまとめてくださいますようお願いします」との注意がされている。だが、実際には「一社一問」でさえなかったということだ。
報道に対し、事務所側は公式サイトで声明を発表。事前打ち合わせに、会社が持ってきたリストにNGという記載があり、井ノ原快彦が「これどういう意味ですか? 絶対当てないとダメですよ」と発言したという。
続けて、《コンサルティング会社の方は、では当てるようにします。と答えました。そのやりとりをその場にいた役員全員が聞いております。ですから今回流出したと言われている資料は、弊社の関係者は誰も作成に関与しておりませんし、指名をしない記者を決める等も全く行なっておりません》と釈明した。
当のコンサル会社も、5日に声明を発表し、NGリストの作成を認めた。《限られた会場使用時間の中で会見の円滑な運営準備のために弊社が作成し、運営スタッフ間で共有したもの》と説明し、実際の会見では、《幅広い媒体の記者の皆さまにご質問頂くこととし、貴重なご意見を頂戴した》とした。
新たな火種となってしまった「NGリスト」だが、ここにきて “ブーメラン” とされているのが、会見中の井ノ原の発言だ。指名されないなか、声をあげて質問し続ける報道陣に対し、「落ち着いていきましょう」と声をかけ、「この会見は生放送で全国に伝わっているし、子供たちも見ている。ルールを守る大人たちの姿を見せたい。どうか、どうか落ち着いてお願いします」と訴えかけ、会場には拍手が響いた。
しかし、「一社一問」というルールが守られていなかったとなれば、井ノ原の発言は虚しく響く。SNSでは、怒りの声が殺到している。
《記者たちに向かって「ルールを守れ」などと言った井ノ原氏は、こんなものを作っていたことをどう釈明するのか。「知らなかった」で済む話ではない。改めて会見するべきだ。》
《最悪だな。こんな排他的なやり方をしたら排除された人が騒ぐのは当然なのに、リストわかったうえで「ルール守りましょう。子どもも見てる」なんて井ノ原が言ったとしたらかなり悪質》
《井ノ原さん、会見前にNGリストの存在を知って言うなら「ソレなんですか?そんな物は捨てて下さい。フェアに当て下さい」です!NGリストあるから余裕で「子ども達も観てます。ルール守りましょう」と言えたと思うと、超ガッカリ!》
会見では、「内向きの体制を変えていく」という話だったはずだ。滑り出しからこの調子で、本当に変わっていけるのだろうか。
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