「本人は、ひどく憔悴していますよ。当然、試合に出られるコンディションではない」(サッカー関係者)
アジアカップ真っただ中のサッカー日本代表に、激震が走った。2月1日発売の「週刊新潮」で、代表メンバーの伊東純也が、2023年6月21日未明、大阪市のホテルで酒に酔った状態の女性2人に、自身の専属トレーナーとともに同意のない性行為をしたと報じられたのだ。
女性2人は大阪府警に対し、準強制性交罪等で刑事告訴している。これを踏まえ、日本サッカー協会は、伊東が代表メンバーから離脱すると発表した。
「同記事で被害を訴えているのは、タレント活動をおこなっているA子さんとB子さんです。2人は、伊東のマネジメント会社の担当者(現在は退職)であるX氏から、6月20日に大阪でおこなわれる日本代表とペルー代表の親善試合を観戦し、翌日に伊東が出演するテレビ番組の収録現場に見学に来るよう誘われ、所属している芸能事務所社長と来阪しました」(芸能記者)
試合が終わり、夜も更けた翌午前1時ごろ、3人は伊東とX氏、ほかの代表選手らと大阪市内の飲食店で合流した。
「その後、事務所社長だけが離脱し、女性2人は伊東とX氏が宿泊しているホテルに移動しました。そして伊東の部屋に集められ、伊東の専属トレーナーだと名乗る男性を交えて酒盛りが始まったそうです。
B子さんはすぐに急激な眠気に襲われ眠ってしまい、A子さんもX氏が自室へと消え、3名で飲みだした2時間後に急激な眠気に襲われたそうです。2人のその後の記憶は断片的ながら、伊東とトレーナーから性加害を受けたということです」(芸能記者)
当然ながら、勇気を持って性被害を告発した女性が、みだりに否定されたり、傷つけられるべきではない。
だが一方で、この告発を “嘘” だと主張する関係者が複数いるのも事実だ。その筆頭はもちろん、伊東の代理人を務める加藤博太郎弁護士だ。加藤弁護士は1日、大阪府警に対し、女性らを虚偽告訴罪で告訴している。そのうえで、本誌にこう熱弁するのだ。
「同意があったとか、なかったとか、そういう話ではありません。これは、完全なでっち上げの事件なんです。確かに伊東が、ホテルの部屋でA子さんとB子さん、それに専属トレーナーと過ごしたのは事実です。
しかし、女性らの主張を否定する数々の決定的証拠があるんです。たとえば、伊東の部屋で、“ジャージ姿” で眠るB子さんの姿を収めた動画です」
「週刊新潮」の記事では、B子さんが性加害を受けた際、「身につけていたワンピースもたくし上げられて、胸まではだけている状態だった」と描写されており、さらに翌朝7時、X氏が4人を起こすために部屋にやってきた際、女性2人は「胸などが露わな状態」だったと報じられているが……。
「A子さんもB子さんも、ホテル到着後すぐに、X氏の部屋で伊東が持っていたジャージに自ら着替えているんですよ。『こっちのほうが楽だから』という女性たちの希望だったそうです。つまり、証拠となる動画と記事内容とは矛盾していますよね」(加藤弁護士)
本誌は、伊東と親しい関係者を通じ、記者が動画を視聴して問題の場面も確認した。確かに、B子さんと思しき女性がホテルの一室で、サッカー用のジャージを着て熟睡する様子が収められている。着衣には乱れた様子もない――。
さらに、この動画を所有する関係者は、A子さんが、所属事務所社長に送信したLINEのスクリーンショットを提示し、こう語る。
「女性2人の大阪行きと番組収録見学は本来、X氏を通じてテレビ局関係者に自分の売り込みを図るという “営業” 目的がありました。しかし、女性たちは寝坊して番組収録を欠席したわけです。
このLINEは、“寝坊” をX氏が怒っているのではないか、と案じる内容だと思われます。同じメッセージの中でA子さんは、部屋での酒盛りを『純也さんにいい思いさせてあげる会なのかな』という認識だったと明かし、『Xさんが部屋からでっていったのでむしろ任せた!って捉えたところもありました』(ママ)と言っています。
何を “まかされた” と認識していたのかはわかりませんが、性加害を受けた後に送る内容としては不思議です」
また、X氏とA子さんとの間で生まれていた “感情のもつれ” について証言する別の関係者もいる。
「X氏はホテルの一件があった約1週間後、“寝坊” についてA子さんを叱責したそうです。その後しばらく疎遠になった2人ですが、2023年の9月ごろ、突如A子さんが “性被害” をX氏に訴えました。
そこでX氏とA子さん、事務所の社長の3人で2回、さらにその後、A子さんの “スポンサー” を名乗る知人男性と事務所の社長、X氏の3人で2回、都合4回の会合が持たれ、謝罪を求められたそうです。
伊東から性被害を受けたと、SNSで晒す可能性をA子さんに示唆されたX氏は、約100万円の解決金を提案しましたが、“知人男性” は『A子さんは、そんな額では応じないようです』と話し、決裂したそうです。
こうした事情をよく知る関係者は、A子さんの告訴の背景には、X氏との衝突があるのではないかとみています」
本誌が、A子さんとB子さんに事情を確認するべく、2人が所属する事務所の社長と、代理人弁護士を通じて取材を申し込んだところ、「B子さんは中傷を浴びてショックを受けており、細かい事実確認が今は難しい」としたうえで代理人弁護士から回答があった。
「A子さんが、所属事務所社長にそのようなLINEを送ったのは事実です。しかし、A子さんが『任された』と主張する内容は、酒盛りの場でお酒を飲むことだと認識しています。
また、ジャージについては、A子さんが伊東の部屋でジャージを着ていたのは事実ですが、B子さんは記憶がおぼろげであり、(「週刊新潮」でのワンピースを着ていたという記述が間違いないかは)取材期日までに確認できません。
X氏とA子さんらの話し合いについては、A子さんはあくまで加害者2人とX氏の3人による謝罪を求めていたのであり、自ら金銭を要求したことは、いっさいありません」
真っ向から対立する両者の言い分――。元検事の落合洋司弁護士に今後の法廷闘争の行方を聞いた。
「性被害の届け出は重大なものなので、大阪府警は捜査を尽くすはずです。一方、伊東選手側の主張する虚偽告訴罪は、被告訴人の告訴内容に誤りがあるだけではなく、意図的に虚偽の告訴をしたことまで明らかにする必要があり、非常に難しい捜査になります。今後、両者ともに厳重な取り調べが待っているでしょう」
“レッドカード” を受け取るのは誰か……。
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