中国「セルフ包茎手術」多発を医者が危惧…TikTokで煽られ、若者が“流血沙汰”で病院駆け込む事態に
「中国の通販サイトで『包茎切割』と検索すると、到底素人が扱えるとは思えない陰茎の包皮を切除する器具がいくつもヒットするんです。じつは今、中国ではこれを用いて自ら包茎手術をおこなって失敗し、病院に駆け込む若者がいることが問題化しています」
「若者の間では『包皮を切らないと男として恥ずかしい』という考えが刷り込まれています。たとえば、TikTokを開けば、医師などが包茎手術をすすめる動画が大量に見つかります。揃いも揃って手術をすすめていて、なかには母親が息子を病院に連れて行き『切ってください』と、医師に相談するショートムービーなどもあります。しかし、費用は日本円で4万円ほどが相場。一般的な中国人の収入からすると高額なため、5000円程度で手に入るカッターを用いて、包茎DIYに走る人が出てくるのです」(もがき氏)
「通販サイトでは明らかな“サクラコメント”が投稿されているものや、医師らしき人物写真を商品パッケージに掲載しているものもあり、それを信じて購入する人もいるようです。中国のネット上では、包茎DIYに手を出したとみられる男性が『包皮を元に戻したい。というか、死にたい』と悲痛な思いを綴っているものもありました」(同前)
「私も“包茎カッター”などを使い、自分で手術をした患者を診察したことがあります。知り合いの医師からも、たびたびそういった患者の診察経験を聞かされますね。急患として運ばれてきたある患者は、切除部分からの出血が止まらず、感染症も起こして患部がただれている状態でした。このような場合、傷と感染症の処置をしたあとに、あらためて包茎手術をしなければなりません。そのため時間も費用も、普通に手術した場合よりはるかにかかりました」
「病院が購入する医療器具の基準は非常に厳格ですから、一般的な通販サイトで購入できる商品が、それと同等レベルとはとても思えません。それに麻酔なし、無痛で手術できると思っているなんて非科学的すぎますよ……」
取材協力・初田宗久