小栗旬が"よこちんマスク"、小池栄子は胸に英題…「鎌倉殿の13人」死ぬどんどん展開の裏でみた絆の現場
“坂東武者”にはそぐわない不織布マスクがコロナ禍のドラマ撮影の苦労を思わせる。そこには「よこちんお疲れ様」と大きな文字が――。
「よこちん」とは、ドラマのテーマ「十三人の合議制」に名を連ねた有力武士の一人、和田義盛役の俳優・横田栄司(50)のニックネーム。本誌が目撃した9月某日の撮影をもって、横田はすべての出番を終えた。それを労う“座長”からのメッセージというわけだ。
「舞台を中心に活躍する横田さんと、じつは20年以上の仲の小栗さん。『鎌倉殿』でも初期から登場し、長らく撮影をともにしていた横田さんが去ることに感慨深いものがあったのでしょう」(現場スタッフ)
『鎌倉殿』は三谷幸喜氏(61)が脚本を務めることから、放送開始当初は、コミカルな作風かと思われていた。しかし、源頼朝(大泉洋)が権力を握るにつれて、“非情な人斬り”が横行するシリアスな展開に…。
「毎回のように主要登場人物が姿を消していく様子から、放送直後のSNS上は朝ドラをもじった『死ぬどんどん』という言葉で溢れています。一方で、事件の背景にある因縁や伏線回収をしっかりと描く、三谷さんの脚本は見事のひと言。最近は“神回”と呼ばれる放送回が続き、視聴率以上に世間からの反応が大きいんです」(放送関係者)
「以前は仲間とご飯や飲みに行くのが好きだった小栗さんですが、コロナ禍に直面した『鎌倉殿』では、会食は難しい。さらにここ数年、大河出演者の不祥事が続いたことや、芸能界の“暴露問題”がクローズアップされたことで、派手な遊びは控えていると聞きます。そこで座長として工夫したのが、出演者や現場スタッフとのコミュニケーションで、“マスクメッセージ”もそのひとつです。スタッフも含めて全員の名前を覚えるなど、奮闘しています」(NHK関係者)
「今回、小池さんの政子から感じるのは、岩下さんが演じてきたような“強いイメージ”ではなく、感情で何か物事を動かしてしまいそうな“人間味”です。’05年に放送された『大奥~華の乱~』(フジテレビ系)で、小池さんは『お伝の方』という役柄で強烈な印象を残していました。嫉妬に狂う悪女的な役だったのですが、しっかりその人の“悲しい面”も演じ分けていたんです。もともと、そういった演技力は持っていて、そこから15年以上コツコツと積み重ねてきた経験が花開いたんだと思います」
「所属事務所の分裂騒動では、自分を“稼ぎ頭”と認識して、積極的にグラビア以外にも活動の幅を広げていました。夫の借金問題が明らかになったときも『自分がしっかりしなくては』という思いを持っていたと聞いています。身に降りかかる“危機”をすべて転機に変えてきたんです」