「今年センバツに出場している選手では、新2年生に注目しています。佐々木麟太郎、真鍋慧(けいた)、佐倉侠史朗(きょうしろう)、前田悠伍が超高校級のカルテットと言っていいでしょう」(セ・リーグ球団のスカウト)
「初戦で2三振を喫して敗退しましたが、その空振りもきれいなスイングなんです。すでに184cm、114kgという堂々たる体格も魅力ですし、2年後のドラフトでは1位指名は確実でしょう」(同前)
「一見、スイングに特徴がないというか、強い個性を感じない。ただ、ミートする技術は高校生離れしていて、プロでもある程度打率は維持できると思う。あと2年ありますし、成長が楽しみな選手。彼が将来的にはいちばん期待できるんじゃないか」(セ・リーグ在京球団のスカウト)
「高校時代の清宮と比べると、佐倉のほうがフルスイングに迫力がある。また清宮は高校時代に完成していましたが、佐倉はこれから。成長のためには全身を使って、ガムシャラな打ち方をする時期があってもいいと思う。いわば、みにくいアヒルの子時代とも言うべき、白鳥になるまでのおかしな羽の時期があるんです。妙なスイングをしたりとかね。
■新2年生以外で名前が挙がったのは大野稼頭央と米田天翼
「花巻東の選手は皆、彼の高めの速球に振り遅れていました。これはキレと伸びがあるからなんです。彼は変化球も多彩ですし、すべての球種が一級品に近い。
■メジャーが注目した浦和学院のショート
「ア・リーグのある球団のスカウトから話を聞きましたが、『今回はあまりいい選手は見当たらない』といった感想でした。1回戦で出たホームランはわずか1本、140km/h以上を計測した投手も12人と昨年の半分以下で、全体的に力不足だ、と。
「佐々木と佐倉は足が遅すぎます。これでは走者になった際、邪魔になってしまう。パワーはあるけど体のキレがないため、速いストレートに対応できていない。日本のスカウトは超高校級と言いますが、今のままでは、二軍では打てても一軍では通用しない。
写真・馬詰雅浩