「今年2月にあった新宿警察署の一斉検挙後から見かけなくなりました。逮捕されたのだろうとは思いましたが、学校の先生だったとは驚きました」
と明かすのは売春目的の客待ちで2回逮捕されたとして、東京都から懲戒解雇された女性教師(27)を知る歌舞伎町の風俗関係者だ。
9月14日に行われた都教委の懲戒処分会見。その中で都内の区立小学校に勤務する27歳女性教師が、売春防止法違反の現行犯で2回逮捕されていたと明らかにされた。
2020年11月5日夕方、女性教師は私服警官を“客”と思い込んだことで売春防止法違反の現行犯で逮捕された。
当時、女性教師は「病気療養」を理由に休職中。今年1月には起訴猶予となった。だが都教委で処分の手続きを進めていたところ、2月24日にまた“売春”の現行犯で逮捕されたのだ。
「いわゆる“客待ち”には10代にしか見えないような若い娘もいる。20代後半に見える外見と地味な色の膝丈のスカートにブラウスやニットのトップスといった服装の彼女は異質だったため、目を引きました。少しふくよかで、大人しそうな見た目だった」(前出・風俗関係者)
1回目の逮捕後に都から事情を聴かれた女性教師は「学生時代から消費者金融に300万円程度の借金があった」と、繰り返し売春行為をした理由を説明していたという。
前出の風俗関係者が言うように女性教師が逮捕された現場は、夕方近くから女性が客引きをすることで歌舞伎町では知られた場でもあった。
「相場はだいたいホテル代別で1万5000円から2万円。彼女は若い娘がいる場所から20メートルほど離れたところで立っていることが多かった。一見すると誰かと待ち合わせをしているようにも見えるから、なかなか声がかからなかったようです。1万円程度でも客をとるときがあったと聞いています」
警察官による定期的な見回りも当然あり、しかも緊急事態宣言が発令された昨年3月以降は何度か大規模な摘発もあったという。逮捕されれば職を失う可能性が高いにもかかわらず、“立ちんぼ”を続けたのはある事情があったのだ。
「出会い喫茶や風俗店に入店するには、身分証が必要。運転免許証を持っていなければ保険証になるのですが、都の公立小学校の教師なら共済組合の保険証。つまり職業が明らかになってしまうわけです。女性は周囲に『出会い系喫茶は、身分証が必要だから行けない……』と語っていたそうです」
消費者金融の借金返済に追われる切実な状況の中、女性教師が語っていた苦悩。教師であることが“ネック”だったわけだが、結局はその職も失ってしまったようだ。
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