10月23日、インドネシアで、仕事に出かけたまま行方不明となっていた54歳の女性が、体長約7mのニシキヘビに丸飲みにされ、死亡していたことが明らかになった。
インドネシアのスマトラ島中央部ジャンビ州で、女性は21日に仕事のためゴム農園に出かけたまま帰宅せず、家族は捜索願を出していた。
警察がゴム農園を捜索したところ、女性のサンダルや髪を覆う「ヒジャブ」などが落ちているのを発見。しかし、女性の姿は見つからなかった。そして23日、草木が生い茂るジャングルで発見されたのは、腹部が大きく膨らんだ、体長約7mのニシキヘビ。
警察が捕まえて確認したところ、胃の中から服を着たままの女性の遺体が見つかった。
インドネシアでは2018年にも、54歳の女性が体長約8mのヘビに丸飲みにされ、死亡する事件が起きている。
「女性を襲ったのはアミメニシキヘビと考えられます。通常は3mから5m程度の長さですが、8mを超す個体もおり、南米に住むアナコンダとともに『世界最大のヘビ』とされています」(爬虫類に詳しいジャーナリスト)
この事件が報じられると、ネット上では驚きの声が多く上がった。
《恐ろしい。ヘビが人を丸呑みするなんてバッドフィクションだけと思っていたけど、現実でも起こり得るのか。またこんな巨大なヘビが生存しているインドネシアの自然に驚愕》
《蛇からしてみれば人間も餌のひとつにすぎないんだね 飲み込まれるまでの間すごく怖かったことでしょう・・・・・》
《外国の話だと思って安心してはいられません。昨年5月に横浜で逃走したニシキヘビも3.5mだったそうですから幼児ぐらいなら犠牲者が出ていたかも知れません》
たしかに、日本でも近年、巨大なアミメニシキヘビが相次いで発見されている。
10月6日、長野県駒ヶ根市で体長約3mのアミメニシキヘビが発見され、警察などが捕獲した。9月初旬にも、体長約2mのアミメニシキヘビが、奈良県内で捕獲されている。
2021年5月には、神奈川県横浜市でペットとして飼育されていた体長約3.5mのアミメニシキヘビが、飼われていたアパートから逃げ出し、行方不明に。2週間後に屋根裏で発見され、事なきを得たが、飼い主の男性は、飼育のためのケージを無届けで変更したとして、動物愛護法違反の罪で略式起訴されている。
アミメニシキヘビは、人に危害を加える恐れがあるとして、動物愛護管理法で「特定動物」に指定されている。「特定動物」を飼育する場合は、自治体から許可を受けたうえ、逃げ出さないよう厳重な管理が必要だが、アミメニシキヘビの場合、その危険性から、2020年6月以降は新たな愛玩のための飼育が禁止されている。
日本でも、脱走した個体に出くわす可能性があるアミメニシキヘビ。丸飲みだけはされたくないが……。
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