全ては昨季の自分を超えるためだ。数々の新人記録を引っ提げ、2年目に挑む横浜DeNAの牧秀悟内野手(23)=写真右=が今オフ、大和内野手(34)=同左=との合同自主トレーニングに励んでいる。目標に掲げた「全試合フル出場」を達成すべく、打撃だけでなく守備力アップを目指して追うのはプロ17年目のベテランの背中だ。
「1年間戦うための準備を学びたかったし、守備を少しでも吸収したいと思った」。20日にオンラインで取材に応じた牧は、同じ内野手で11歳離れた先輩に同行を志願した理由を明かした。
鹿児島県鹿屋市での合同自主トレは8日にスタート。「球界トップだと思う」と焦がれる名手を目の前にした濃密な時間を過ごしている。
長くやるなら「足を使わないと」
疑問への助言が即座に返ってくる環境は、伸び盛りの23歳にとってこれ以上のものはない。「長く野球をしたいなら足を使わないと駄目だ」。金言を受け、打球に対する体の入り方、投球するための足の運び方など基本動作から学ぶ。
「まだまだ完成してはいないけど、大和さんに『形はすごく良くなっている』と言われた」。合同自主トレはこの日で13日目となり、手応えも実感している。
もちろん打撃力向上にも貪欲だ。同学年のライバル、阪神の佐藤輝が「本塁打100本、お立ち台10回」をぶち上げたと聞き、黙っていない。
「自分は打点にこだわりたい。100打点はいきたい。(お立ち台は)10回、もしくは11回」。対抗心を既にメラメラと燃やしている。
大和も「刺激もらっている」
大和にとっても、牧との合同自主トレは実りが多いようだ。「すごい選手と一緒なので頑張ってやっている。刺激をもらっているし、すごくプラスになっている」と充実感を漂わせた。
故郷の鹿児島県鹿屋市での練習で重要視しているのは基本の反復。攻守ともに体の使い方から入念に確認している。牧は「基礎的なことをしっかりやっているからこそのうまさだと学んだ」と、その姿勢に感嘆する。
昨年12月の契約更改では、走力の復活をテーマに掲げた。「今までのことをリセットして、もう一度スピードを出せるようにトレーニングしている」と意気盛んだった。
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