横浜DeNAは守備面で改善の兆しを見せている。昨季12球団唯一の4点台だったチーム防御率は、現在リーグ5位ながら3・57。固定できなかった捕手も5月半ばから嶺井を中心とした起用で安定してきた。14年ぶりにベイスターズのユニホームに袖を通した相川亮二バッテリーコーチ(46)が取材に応じ、前半戦の手応えを語った。
─前半戦の結果をどう受け止めたか。
「バッテリーとしてまだまだ物足りない部分はあったし、借金がある以上良かったとは言えない。ただ、十分に戦えることはみんなで感じられたし、他球団にも見せられたと思っている」
─嶺井が正捕手で固定されつつある。
「嶺井はチームが苦しい時期にゲームをつくってくれていた。例えば、劣勢の展開でも『逆転できるかもしれない』というゲーム内容にしている。試合をつくることが一番できている」
─それを嶺井ができた要因はどこにあるか。
「駆け引きや感性が(他の捕手よりも)少し抜きんでてきたかなと感じる。例えば、もう1球インコースを要求したい場面で投げさせるのか、やめるのか、という二択があったとして、そこをどう判断するか。そういった勝負どころでの感性や配球のところだ」
─伊藤光と戸柱も定期的に先発起用している。
「1人の捕手が全試合に出てしまうと、他の捕手が実戦でプレーする機会がなくなってしまう。これはあくまで自分の理想だが、1週間の6試合で正捕手が4試合、その他の捕手が2試合という比率がいいと思っている。主軸のキャッチャーは試合に出続けられるコンディションを整えられるし、他の捕手の出場機会も確保できる」
─チーム防御率は日に日に改善した。
「逃げているような言い方かもしれないが、防御率はあまり気にしていない。1点でも相手を上回れば勝てるのが野球。大事なのは試合の中で『ここだ』というポイントになる場面をどう抑えるか。その手応えを少し感じ始めているし、選手も感じている」
─この回が大事だという言葉を選手にあえて伝えるようにしたいと、三浦監督に語ったと聞く。
「勝敗のポイントは絶対にあるはずで、そこをバッテリーで乗り越えていくことが勝利に近づく方法。重圧に感じる選手もいるかもしれないが、それもいい試練だ。プレッシャーや試合の流れを感じながらプレーしてほしい。それが選手にとっての成長やチームの勝ちにつながっていく。そういう形ができればいい」
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