横浜DeNAの春季キャンプ第5クール第2日は20日、那覇市の沖縄セルラースタジアム那覇で巨人と練習試合を行い、6―2で逆転勝ちした。
クローザー候補の山崎が対外試合で初登板し、最速149キロを計測するなど1回を無安打に抑えた。
「直球7割」鬼気迫る投球
腕を振るたびに響く声が、気温13度の肌寒さを忘れさせた。守護神復帰を目指す山崎が対外試合に初登板。1点を勝ち越した直後の八回を三者凡退で切って取り、「実戦を通して直球や配球、打者の感覚を確かめられたことは勉強になった」と手応えを口にした。
シーズン中のような熱気をまとった鬼気迫る投球だった。巨人の主力級である松原、吉川らに対し「直球7割」で押し込み、11球であっという間に料理した。
最速は149キロをマーク。「球速で勝負するタイプではないと思っているけど、ここまではいいアプローチが取れている」と納得の様子だ。昨季前半に投げていたという直球と球速差の少ないツーシームも交え、「打者が嫌に感じる武器になればいい」と試行錯誤を重ねていく。
「相当な覚悟を持って臨んでいる。心を鬼にして鍛え上げていきたい」。キャンプ初日に山崎はそう口にした。三浦監督から「体を絞ってきてほしい」との言葉を受け、最も重い時期に比べ約8キロ減らしたという引き締まった体も、意志の強さを物語る。
脳裏に描くのは無論、最終回のマウンドだ。先頭打者にボールが2球先行した場面を挙げ、「九回の緊迫したムードであの投球をすると、足をすくわれる」。170セーブを積み重ねた場所に返り咲くため、ひたむきに右腕を振っている。
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