開幕から18試合連続無失点、奪三振率10・38。3年目の伊勢大夢投手(24)がベイスターズの救援陣で圧倒的な存在感を放っている。「自分が中心となって盛り上げていけるように、年齢に関係なくやっていきたい」。開幕前に誓いを立てた右腕は、さらなる高みを目指している。
10日の巨人戦(ハードオフ新潟)でも攻めのピッチングを貫いた。3─1の八回に2番手で登板すると、先頭立岡を高めの直球で空振り三振に。続く八百板もつり球の真っすぐでバットに空を切らせ、最後は広岡を内角高めのストレートで空振り三振に仕留めた。
「正直、ブルペンはめちゃくちゃ調子が悪くて割り切っていた。悪いなりに投げられた」と伊勢。三浦監督は「絶好調というボールを早く見たいよ。どんな球を投げるのか、想像を超えていってほしいね」と笑った。
右肩の張りで離脱した三嶋に代わり、今はセットアッパーを任される。オープン戦では直球を痛打されることが多く、開幕前に3日間かけて木塚投手コーチと腕の振りをチェック。シュート回転する悪癖を修正し、今も試合前に意識しているポイントだ。木塚コーチも「去年までとは違って、キャッチボールから一球を大事にするようになったかな」とうなずいだ。
昨年10月13日の広島戦(マツダ)から無失点を続け、5月15日の阪神戦(横浜)も得点を許さず、1998年に佐々木主浩がマークした24試合に並んだ。「ハマの大魔神」として君臨した絶対的守護神のように、他球団の強打者をねじ伏せる姿に「伊勢大明神」のフレーズもファンに浸透してきた。
「ボール自体には自信を持っている。頭を使えば、もっと上にいけるという意識でやっている」。球団記録は篠原貴行が2011年にマークした37試合。182センチ、90キロの豪腕から目が離せない。
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