横浜DeNAの宮崎敏郎内野手(33)が31日、横浜スタジアムで契約更改交渉に臨み、6年契約の2年目に向け、現状維持の2億円でサインした。
10年目の今季は春先に左太もも裏を痛めてチームを離脱も、3年連続で打率3割台をマーク。チーム3位の50打点、同4位の16本塁打と主に5番打者として打線をけん引した。超大型契約の1年目を走り抜いた宮崎は悲願のリーグ制覇へ、「チームとして、さらに高みを目指して頑張っていきたい」と表情を引き締めた。(金額は推定)
好打者ゆえの歯がゆさ
「一言で言ったら、悔しいシーズンでした」
6年契約の1年目を終えた宮崎は、思いの丈をそのまま口にした。脳裏には2年連続でヤクルトに胴上げを許したシーンが浮かぶ。「目の前で負けた。去年とは違う感情がある」。優勝争いができなかった歯がゆさ、頂点に届かなかった物足りなさが募っていた。
宮崎自身は超大型契約のプレッシャーをはねのけた。春先に1度はチームを離脱も、復帰後はコンスタントにヒットを積み上げ、9月17日には通算1千安打を達成。3年連続で打率を3割に乗せた。「必死で毎日全力で戦う。一年一年が勝負」。シーズン中から繰り返す短い言葉に、好打者のプライドをのぞかせた。
秋季練習で行われた首脳陣らとの面談では、「技術的なところ、これからのチームのことを話しました」と宮崎。多くを語ることは避けたが、11年目を迎えるベテランの視線はすでに、来季へと向けられている。
再びシーズンを完走するため、現在はコンディションを整えることを優先している。「離脱した時期があったので、1年間戦える体づくりをもう一回見直して、今オフから取り組んでいきたい」。ただ、毎年恒例だったソフトバンク・松田との年明けの合同自主トレーニングは現時点では未定という。
横浜スタジアムには今季史上最多のファンが詰めかけ、球団記録の本拠地17連勝を打ち立てた。「本当に熱いファンの方たちの後押しは、心強いなとあらためて実感させられた」。その熱き思いに応えた先にしか悔しさを晴らせないことは、背番号51が一番理解している。
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