Vol.4「世界一決定戦」
いよいよ全米オープンが始まります。今回はPGA TOURのファーマーズインシュランスオープンを開催するトーリーパインズゴルフコースが舞台です。2008年にタイガー・ウッズが左ヒザの痛みに耐えながらプレーオフを制して以来、2度目の開催となります。
コロナ禍のメジャー大会に初めて足を踏み入れたのですが、練習日はいつものメジャー前の盛り上がりがありませんでした。メジャーといえば、月曜日から数万人のギャラリーが入り、まるで試合のようににぎやかになり、練習日から緊張感があったのは覚えています。今回はコロナ禍で初日の木曜日までギャラリーは入れません。いつもの緊張感というより、どことなくのんびりした会場の雰囲気が、また新鮮でした。
PGA TOURを主戦場とする選手、キャディにとって慣れ親しんだコースです。特別な改造もなく、芝の対応の確認と自分の調子を上げることに集中出来るでしょう。西海岸という事もあり時差調整もし易いですから選手のパフォーマンスをかなり高いレベルで見られると思います。まさに“世界一決定戦”と呼ぶにふさわしい大会となりそうです。
トーリーパインズGCは他のコースと比べて、池やハザードは少なく、7652yd(パー71)と飛ばし屋が有利になってくるのかなと思います。フェアウェイを外すとラフも深いのですが、かなりまばらに生え揃っており、ボールのライがラッキー、アンラッキーが結構出てきそうです。深いラフに入るぐらいならフェアウェイバンカーに入ったほうが今週は間違いなく良いでしょうね。これは「PGA TOURあるある」ですが、ギャラリーが戻ってきたことにより、曲がったら曲がっただけギャラリーが歩いているところにボールがいきます。人が歩くことで芝がペタっと寝ているので結構良いライに止まることが多いんですよ。逆に、ちょっと曲がる程度の選手は、セカンドカットとか、深いラフにつかまって苦労することがよくあります。その辺もテレビを注意して見ているとより一層ゴルフ中継が面白くなると思います。
今週は1週間、雨は降らない予報です。練習日の時点で日に日にグリーンは硬く、速くなってきています。優勝スコアはどうでしょう…5アンダー前後くらいなのかなという雰囲気です。
日本からは松山英樹、石川遼、星野陸也、浅地洋佑、4選手が参戦します。松山英樹選手はこのコースで3位に入ったこともありますし、練習ラウンドからグリーンの硬さを入念にチェックしていました。石川遼選手もトップ10に入った事もあるコースです。肉体も進化して非常に見ていても頼もしさを感じます。星野陸也選手もアメリカでの予選会を見事勝ち上がり、コンディションも良さそうですし、浅地選手も世界ジュニアでこのコースに来ています。日本人選手全員に期待したいですね!!
笹生優花さんに続いて欲しいですね!