米ELLEの最新号にてカバーインタビューに応じたシンガーのビリー・アイリッシュが、大人へと成長していく過程で受ける世間からのリアクションについて、実体験を踏まえて語った。
今年の7月に自身2枚目となるスタジオアルバム『Happier Than Ever』をリリースしたビリー。シンガーというキャリアの中で、そして1人の人間としての人生において新しいチャプターが幕を開けるのに先立ち、トレードマークともいえるネオングリーンのヘアカラーから一変、ビリーはブロンドヘアにイメチェンを試みたのだった。
そしてそんなヘアスタイルの変化と並行して、英VOGUEの6月号の表紙でコルセットやランジェリーを着用しセクシーな雰囲気を醸し出すファッションを披露した。それまでは、公の場に出る際にはいつもオーバーサイズのファッションに身を包んでいたため、以前のイメージとは全く異なる新しいスタイルに、世間からは大きな反響が寄せられた。
「世間の人たちは、私の過去のイメージに執着してる」と、ビリーはELLEのインタビューにて語り始めた。
「だけど、それは私から人間らしさを奪う行為に値する。胸を出すようなファッションを披露しただけで、私は10万ものフォロワーを失ったわ。みんな、巨乳に恐怖を感じてるんだと思う」「…自分がいったい誰なのか、本当であればわからないはずなの。私くらいの年になるまでか、もっと年を重ねない限りね」
また、髪の色をブロンドに変えた理由についてビリーは、以前のネオングリーンのヘアスタイルだと公の場に出かけた際に目立ってしまうからだと説明していた。
「別に、“イメチェンで皆が私のことを見る目が変わるはず”なんて目的は持ってなかった。これまでの人生、何かをする度に気分に合わせて髪の毛を色んなカラーに染めてきた。このアルバムにも、独自の意味を持たせたかったの」
「この間、まだ髪の毛がグリーンだったころに撮影した動画をSNSにアップしたんだけど、そしたら世間の人たちは、“このビリーが恋しい。頭がグリーンのビリー”ってコメントしてきた。でも、私は今でも私、同じ人間なの。頭の色が変わったからって、中身まで変わったわけじゃない」
こうしたビリーの悩みを聞き、世界的シンガーのマドンナは同インタビューの中で、音楽業界で働く女性たちは、まだ世間からの“期待”と闘い続けなくてはいけないと、次のように語っていた。
「問題なのは、私たち女性はまだまだ、カテゴリーに分類されるような性差別的な世界に生きているということなの。“純粋無垢”なカテゴリーに入るのか、それとも“悪女”カテゴリーに分類されるのか…みたいにね。ビリーは、“ノンセクシャル”なスタイルでキャリアをスタートさせた。女性であることを利用したり、大衆の好みにつけこんだりせずにね。それは彼女が決めたことであり、これからも成功してくれたらと思うわ––だけど結局は、彼女は1人のティーンエージャーなの」
MTV NEWS