新型コロナウイルスが猛威をふるっているインドで、24歳の双子の兄弟が揃って命を落とした。The Indian Expressなどが報じている。
インド北部のメーラト市で共に教鞭を執るグレゴリー・レイモンド・ラファエルさんと妻のソジャさんは13日、息子のジョーフレッドさんが亡くなったとの連絡を受けた。ジョーフレッドさんと双子のラルフレッドさんは1日に発熱、新型コロナウイルス陽性であることがわかり入院していた。
その直後、別の病室で治療を受けていたラルフレッドさんがソジャさんに電話をかけてきた。何をするにも一緒だったという双子の兄弟が亡くなってしまったことを隠して会話していると、「ママ、僕に嘘をついているね。何かが起こったはずなのに、なぜ言ってくれないの?」と尋ねてきたという。
「もうその時にはジョーフレッドは亡くなっていましたから、努めて別の話をするようにしていました。デリーの病院に転院することになるかもしれない、なんてことをね。でも、ラルフレッドは本能的に何が起きたのか勘付いていたんです。だから母親に『嘘をついている』と言ったんでしょう」とグレゴリーさんはThe Indian Expressに振り返る。
「ジョーフレッドが亡くなったとわかった時、ラルフレッドは助からないだろうという第六感が働きました。2人は切っても切れない関係でしたから」とグレゴリーさんが言ったとおり、ジョーフレッドさんと3分差でこの世に生を受けた双子の兄弟は、わずか数時間後に息を引き取った。
2人はコーヤンブットゥールのカルニャ大学で工学を専攻し、ジョーフレッドさんはアクセンチュア、ラルフレッドさんは現代モービスに就職。Khaleej Timesによると、兄弟揃って両親に「必ず今より良い生活をさせる」と約束していたという。