テキサス州ヒューストンのユナイテッド・メモリアル・メディカル・センターで新型コロナウイルス患者の治療にあたる医師たち(写真:ロイター/アフロ)
新型コロナウイルスの累計感染者数が100万人を超えた米テキサス州。先月、29歳のマライア・ゴンザレスさんがウイルス感染症で亡くなった。6月には夫のアダンさんも同じく新型コロナウイルスで命を落としており、あとにはわずか4歳の1人息子ライデンくんが遺された。
「今朝も『ママが帰ってきてくれたらなあ、ママに帰ってきてほしいなあ』って言うんです。私は何て声をかけたらいいんでしょうか。2人は天使になってお前を見守ってくれているよ、と言うのが精一杯でした」
NBCの取材にこう語るのは、マライアさんの母ロージーさんだ。マライアさんは体調を崩してからわずか5時間後に亡くなったという。ライデンくんにとって、あまりにも突然の別れだった。半年足らずの間に両親を失ってしまったライデンくんは、現在祖母のロージーさんをはじめとした親類のもとで養育されている。ロージーさんは娘の死から立ち直れてはいないが、孫の世話をすることで支えてもらっていると話す。
「人なつっこくて、何度も何度もおばあちゃん大好きだよ、って言ってくれるこの子のおかげで前に進めているんです」
11月28日はライデンくんの5回目の誕生日。マライアさんの喪はまだ明けていないが、ロージーさんはできる限り楽しく賑やかなバースデーパーティーを開いてやりたいと考えているという。そのパーティーや、亡くなったマライアさんとアダンさんの追悼セレモニーの費用を賄うため、ロージーさんの友人たちがGo Fund Meで寄付を募ったところ、2万5千ドルの目標額の倍近い4万5千ドルもの善意が17日までに寄せられている。パーティーはライデンくんが大好きな恐竜をテーマにしたものになるという。