「ドラマの撮影は進んでいますが、まだ全て撮り終わっていません。最悪、台本を変更して撮影を続行することも検討されているといいます」(TBS関係者)
27日、所属事務所の公式HPで新型コロナウイルスに感染していたことが発表された稲森いずみ(49)。
現在、鈴木亮平(38)主演のドラマ『TOKYO MER 走る緊急救命室』(TBS系)に出演中の稲森だが、同日には共演者の俳優・馬場徹(33)も感染していることが発表された。
「医師や大学病院の指導のもと、制作している医療ドラマで出演者から2人も感染者が出たことで、局内では動揺が広がっています」(前出・TBS関係者)
出演者から2人も陽性者が出たとなると、番組内でのクラスター発生も懸念されるが……。
TBS広報部は一部メディアの取材に対し、稲森の感染発覚後にドラマの主要キャスト・スタッフがPCR検査を行い、全員陰性だったことを明かし、今後の撮影については様子を見ながら進めていくという。
しかし、ある制作関係者は『TOKYO MER』撮影現場の厳しい現状をこう説明する。
「主に都内のスタジオで撮影しているのですが、屋外でドラマ撮影を許可する場所が少なく、テントを使った撮影シーンもスタジオ内にテントを張って撮影しています。喫煙所も閉鎖されておらず、時には密状態になることも……。十分に換気をしているとはいえ、完璧な対策とはまだまだ言えないと思います」
■テレビ局の感染対策は去年とほぼ一緒…
新型コロナに感染した野々村真(57)の“感染源”が13人のクラスターを起こしたABCテレビ制作のドラマだったことは先週発売号の本誌で報じたばかり。
昨年のコロナ禍以降、各局は対策マニュアルを作成し、感染防止に努めてきたが、最近では“ゆるみ”が出始めているようだ。
「感染対策の中身は昨年からほとんど変わっていないのが実情。ある局が8月に更新したマニュアルは昨年のものからページ数は倍になっていますが、猛威を振るっているデルタ株についての記載は全くありません。
昨年のマニュアルは飛沫感染をベースにしたものです。今までどおりの対策で空気感染を起こすと言われているデルタ株を完全に防げるはずがありませんよね」(前出・テレビ局関係者)
そこにはテレビ局側の苦しい懐ろ事情もあるようで……。
「対策を徹底すればするほど、撮影日数も長くなるので制作費がかさむことになります。各局の経営状況はただでさえ思わしくないので、ある程度の感染リスクを考慮したうえで撮影するしかない状況なのです」(前出・テレビ局関係者)
今守るべきは制作費よりも携わる出演者やスタッフの“安全”なのではないだろうかーー。